「ヤクルト３－５巨人」（２４日、神宮球場）

　大黒柱の一撃で打線が息を吹き返し、巨人は連敗を止めた。２点を追う三回。２死から３連続四球で築いた満塁から、阿部が初球を捉え中前への同点適時打。詰まった当たりだったため、２者が生還し「二塁ランナーに優しいヒットだね」と笑った。

　ＣＳ争いが佳境を迎える中、打線は底冷え状態だった。好機での凡退が目立ち、５戦連続で２得点以下。これ以上負けられない状況下での意地の一振りだった。阿部の一打がチームに勢いをもたらし、続く村田、亀井の適時打につながった。

　「クリーンアップが打点を挙げれば、勝ちにつながる」と声を弾ませた背番号１０に、高橋監督は「技術もそうだし、勝負勘であったり、さすが」とうなった。３位ＤｅＮＡとのゲーム差は１・５のまま。残り６試合。あきらめるわけにはいかない。