履正社V ドラフト候補が完封リレー

 「春季高校野球近畿大会・決勝、履正社6-0智弁学園」(5日、紀三井寺球場)

 近畿大会は決勝戦が行われ、履正社が智弁学園を圧倒し3年ぶり2度目の優勝を果たした。エース・寺島成輝投手(3年)と、山口裕次郎投手(3年)のドラフト候補リレーで春の王者を完封。寺島は巨人、阪神のスカウトが視察する中、直球の最速が146キロを計測するなど、4回無失点で格の違いを見せつけた。

 球場全体をのみ込むような迫力だった。マウンドに立つ左腕が漂わせる雰囲気は、明らかに高校生のレベルを超えていた。最速146キロの直球を主体にセンバツ王者を圧倒した寺島。視察した巨人・山下スカウト部長は「ビックリした。今年の左では大学、社会人も含めてトップクラス」と目を丸くする。

 それほど圧巻だった寺島のボール。3点リードの六回から登板すると、雄たけびを上げながら力強く左腕を振った。「調子がいい時は自然と声が出る」と、相手打者をのみ込むようにアウトを積み重ねていった寺島。許した安打は甘いスライダーを三塁打されたのみで、それ以外の結果球はすべて直球という離れ業だ。

 外野まで飛んだ打球が相次いで失速したように、左腕は「球の走りは一番良かった。押し込めたと思います」と手応えを口にする。今春は計5試合の登板で失点はゼロ。同じドラフト候補の同級生・山口に「負けないように」と触発された左腕が、また一つ、大きな殻を破った。

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