原G絶体絶命…完敗にヤジ「金返せ!」

 「セCSファイナルS・第3戦、ヤクルト2-0巨人」(16日、神宮球場)

 絶体絶命の危機に陥った。エース菅野が力尽き、打線は2戦連続の零封負け。巨人はアドバンテージを含めて1勝3敗となり、後がなくなった。原監督はスコアボードに目をやり「0点じゃいけませんね…」と、静かに現実を受け入れた。

 拙攻地獄での敗戦。何度も繰り返される屈辱的な光景に、G党のストレスは限界を超えていた。「頭使え!」「金返せ!」。厳しいヤジが、容赦なく敗者の列に降り注いだ。

 4番の阿部が安打を量産しているが、後を打つ長野が大ブレーキ。一回、2死一、三塁では中飛。2点を追う九回、無死一、二塁でも強攻策が裏目となり、最悪の遊ゴロ併殺に倒れた。原監督は送りバントの選択肢について「クリーンアップだし、攻撃的にということ」と否定したが、采配は不発に終わった。

 2年契約が切れる原監督自身も、崖っぷちに追い込まれた。来季以降の去就は不透明のままとなっているが、球団トップが求める結果は日本一奪回のみ。CSファイナルSで敗退した場合、厳しい判断が下されるのは間違いない状況だ。

 日本シリーズ進出には3連勝が絶対条件。選手の奮起はもちろん、指揮官の采配や用兵も奇跡を呼ぶ大きな要素となる。「状況というものは理解した上で戦う」。名将・原辰徳の底力が試される。

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