広島新庄「投魂三銃士」で初の夏狙う

 第97回全国高校野球選手権広島大会の開幕(7月10日)まで1カ月を切った。昨春のセンバツ出場校の広島新庄は、今夏、2年生左腕の堀瑞輝投手ら3投手を軸に守りの野球で、初の夏甲子園出場を目指す。

 悲願の夏甲子園初出場に向け、3投手がチームをけん引する。2年生左腕の堀投手と関藤真哉投手(3年)、大深穣投手(3年)だ。タイプが異なる投手の存在に、迫田守昭監督(69)は「連戦が続く夏は1人で投げ抜くことは難しい。彼らがいるのは大きい」と力を込めた。

 2年生の堀は、昨秋に背番号「1」を付けた。最速は138キロながら右打者の内角へ食い込む“クロスファイヤー”が最大の武器だ。大深は本格派右腕。直球は最速142キロを誇り力で打者をねじ伏せる。関藤は制球力に優れ、フォークが決め球の右腕だ。

 昨秋は堀が先発していた。だが「堀はすごい投手だけど負けたくなかった」と大深。関藤もその気持ちは同じ。冬は精力的に雪上をランニングするなど下半身を鍛えてきた。3年生2人の姿に刺激を受け、堀もさらに練習に熱がこもった。今春は大深と関藤が先発する試合が増えた。3人の切磋琢磨(せっさたくま)が、それぞれの力を押し上げた。

 「関藤と大深が伸びてきた。誰をどこで使うか悩む」と迫田監督。夏を戦い抜く上で最も重要と位置づける投手陣の充実にうれしい声を上げた。守備力は「例年以上にある」と指揮官。07年秋の監督就任以来、築き上げてきた投手を中心とした守りの野球で、今夏に臨む。

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