楽天レイ 兆治以来の40代開幕3連勝
「楽天7-2日本ハム」(17日、コボスタ)
鉄腕だ。日本球界に2年ぶり復帰の楽天・レイが、リーグトップタイの無傷の3連勝。攻撃陣の援護を受けた40歳の右腕は6回を無失点。1990年の村田兆治(ロッテ)以来となる40代の開幕3戦3勝を飾り、楽天を再び勝率5割に押し上げた。
ツーシーム、変化球を丁寧に投げ分け、ハム打線を手玉に取った。「(40歳の)デメリットなんて一切ないよ。逆に、多くの修羅場を乗り越えてきたことはアドバンテージ。いうなれば、“おじいちゃんの知恵”だね」。助っ人右腕は、そう相好を崩した。
昨年の秋季キャンプでテストを受け、古巣に復帰した。米国、韓国、台湾、メキシコなどを渡り歩いた苦労人。06年にはブレーブスで69試合に登板も、メジャー経験は2シーズンだけ。しかし本場では得ることのできない経験を積んできた。
「3年ぐらい前からは毎年、もう引退かなって考えている。でも、今ここにいることができているのは、日ごろのハードワークのおかげだね」
「マサカリ投法」の伝説のレジェンドに並ぶ開幕3戦3勝。「ここで止まる気はない」と語気を強め、「あと2、3年はできる体を維持しているからね」。“不惑の渡り鳥”が東北で大輪の花を咲かせようとしている。