オリ伊藤V打でCS進出決めた!
「オリックス10-4ソフトバンク」(17日、京セラ)
普段はクールなオリックス・伊藤が、塁上で珍しく両手をたたいて大声を張り上げた。2‐2の六回1死満塁で、中前へ決勝の2点適時打。「相手もいるのでそういうことはしない方がいいと思うけど…。自然と出ました」。やや照れくさそうに殊勲の一打を振り返った。
捕手ならではの読み勝ちだった。「併殺を取りたい感じだった。いい球を追いかけると向こうの思うツボ。自分も捕手なので何がしたいか判断した」。摂津が得意とするシンカーが甘く入ったところを逃さずスイング。やや詰まったが、勝利への執念が勝った。
必勝を期して臨んだ16日の初戦は、痛恨の完封負け。熟睡することができず、朝になるまで何度も目が覚めたという。「寝られないくらい悔しかった。目が覚めたら、また野球のことを考えているなあという感じ」。やや疲れた表情を見せたが、不眠の種を一つ取り除くことができた。
チームは2桁得点の大勝。ソフトバンクのマジック点灯を阻止するとともに、08年以来2度目のCS進出を決めた。「最近のオリックスを見ると尊い権利獲得だと思う。ただ、目標はリーグ優勝、日本一。そこしか目指していない」と森脇監督。真の目標に向けて、まだまだ勝ち進むだけだ。