長嶋氏打った!金田氏とレジェンド対決

 巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(78)と、通算400勝を挙げた巨人OBの金田正一氏(80)が4日、中日戦(東京ドーム)前のセレモニーで対決した。1打席勝負で、ミスターが左手で持ったバットでゴロを打った。1958年のデビュー戦で長嶋氏が、金田氏から4打席連続空振り三振を喫した。それから数々の名勝負を繰り広げた両者。伝説の対戦で、球団創設80周年の年を彩った。

 伝説の対決が実現した。「ピッチャー 金田」「4番サード 長嶋」の場内アナウンスに東京ドーム内が独特の雰囲気と大歓声、大きな拍手に包まれた。

 背番号34のユニホーム姿の金田氏がマウンドに向かい、長嶋氏は背番号3のユニホームの上着を着て打席に立った。マウンドの数メートル前から投球した金田氏の3球目をミスターは左手で持ったバットでスイングし、坂本へのゴロになった。

 長嶋氏が東京ドームの打席に立つのは、松井秀喜氏と対戦した昨年5月5日の国民栄誉賞表彰式(東京ドーム)以来。「今日はいつもと違う独特の歓声でした。(金田氏の)打たせようという気持ちが顔に出ていましたし、私もいい打球を打ちたいという気持ちでした」とコメント。さらに「ピッチャーの頭を越す打球を打つつもりだったけれどショートゴロだったね。自分ではいい当たりだったと思っています」と満足そうだった。

 金田氏は「プレートから投げようと練習してきた。長嶋が『危ないし、近くでやろう』と。初めて意見が合った。野球をしてきて、冥利(みょうり)に尽きる。感動的だった」と感慨深げだった。

 対決前に「思い出話」(金田氏)に花を咲かせた2人。長嶋氏のデビュー戦となった1958年4月5日(後楽園球場)の国鉄との開幕戦。長嶋氏が国鉄の大エース・金田氏から4打席連続で空振り三振を喫したのはあまりにも有名だ。

 この当時のことを金田氏は「野球が新たに始まった。夜明け。歴史の1ページ。(野球界が)盛り上がった。いい選手がいて、敵がいないといけない」と懐かしそうに話した。

 巨人は、今年で球団創設80周年の節目。球団では巨人が公式戦初勝利を挙げた1936年7月3日にちなみ「ジャイアンツメモリアルウィークス」(4日からの中日3連戦、11日からの阪神3連戦)を開催。その初戦に伝説の対決が“再現”された。

 「こういう場を設けていただきありがたいです」と長嶋氏。2人にとっても、球団にとっても歴史的な一日になった。

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