日本ハム大谷 剛球でバレ砲ねじ伏せた

 「交流戦、ヤクルト4-4日本ハム」(28日、神宮)

 日本ハム・大谷の表情に満足感はなかった。「調子はよくなかったけど、その中でまあまあいけたのはよかった」。7回7安打2失点、7奪三振で勝敗はつかず。だが、内容は見るべきものがあった。

 バレンティンとの対決に神宮は沸いた。1‐2で迎えた五回2死一、二塁では、156キロを2球続けて追い込み、最後は157キロの直球で空振り三振。思わずほえた。七回2死一、二塁では4球目のファウルで、プロ自己最速タイの158キロを計測。最後は中飛に仕留め、相手の主砲は4打数無安打に封じた。

 試合中に広報を通じたコメントでは「さすがに力が入った」と明かしていたが、試合後は「抑えたのはよかったけど、その場面をつくらないことが大事」と冷静に分析した。それでも、厚沢投手コーチは「状態がいいとは言えないなりに、12球団一の打線を相手にしっかり試合をつくってくれた」と成長を認めた。

 123球中47球で150キロ台を計測。そして、バレ砲との真っ向勝負。5勝目はお預けとなったが、可能性に満ちたマウンドだった。

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