京大は強い!田中が甲子園で同大完封

 「関西学生野球、京大3‐0同大」(5日、甲子園)

 プロ注目右腕の京大・田中英祐投手(4年・白陵)が同大を6安打6奪三振で完封した。通算7勝目。田中はこれでリーグ加盟全校から白星を挙げた。チームも今季3勝目で、2000年秋(この年は4勝。勝利投手はいずれも岡村)以来、14年ぶりの快挙。6日の同カードで勝てば、02年秋以来、23季ぶりの勝ち点となる。

 プレーボール前からの雨。プロ6球団のスカウトが注目する中で、田中は初回、この日のMAXとなる145キロをたたき出し、以後は「こういう天気なのでバランス重視。球速は追いかけない」と直球、カット、スプリットなどを制球よく投げ分け、同大に完封勝利。

 五回までは内野安打1本の安定感。六回に内野安打2本、七回には1死から連続長短打を浴びてピンチを迎えたが、寶(たから)監督がマウンドに行ってみると「『落ち着け』というまでもなく落ち着いてました」という“オトナのマウンドさばき”で後続をきっちりと断った。

 完封は自身2度目。前回は京大ワーストの連敗を60でストップさせた12年春の関学大戦だった。

 「自分でもできすぎかな、と思います」と話した田中だが「最初はアバウトでいいからストライクを取る。そこから、ゲームの中で精度を高めていく」というゲームプランはきっちりと遂行した。打っても2点リードの四回2死三塁で、右前適時打を放つ活躍をみせた。

 聖地・甲子園は1年秋の初登板から4度目のマウンドでの、初勝利。田中は「それを感じる余裕もありませんでした」と集中の高さをうかがわせた。

 一方で寶監督は「甲子園ボーイ(出場経験者)のいない京大が、甲子園ボーイをたくさん抱える同志社さん(この日は先発4人、途中からさらに2人が経験者)に甲子園で勝った、というのは結構なことです」と笑顔だ。

 その同大と近大に対しては、1982年にリーグが創設されて以後、一度も勝ち点を挙げていない。

 今季、関学大と近大には“あと1勝”まで迫りながら、勝ち点を逃してきた。それだけに田中は「何とか3度目の正直といきたいです」と、連投も辞さない意気込みだ。

 プロ入りすれば、東大を除く“旧帝大”で初めてというパイオニアの道が開く。が、今は「勝ち点。それだけです」と、目の前の大きな壁に挑んでいく。

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