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【地方競馬】東京ダービー ナチュラルライズが掛かりながらも2冠を達成!

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 「東京ダービー・Jpn1」(11日、大井)

 不良馬場の中の頂上決戦は、単勝1・5倍の断トツ人気を受けた羽田盃馬のナチュラルライズが、圧巻の走りで逃げ切りV。レースレコードのおまけをつけてダート3歳クラシック2冠目を奪取した。2馬身半差の2着に2番人気のクレーキングが入り、3着には6番人気の地元シーソーゲームが奮闘した。

 危うさも最大の個性。ナチュラルライズが、まさに獣のような走りで2冠目を奪取した。

 スマイルマンボが行きかけたが、問答無用とばかりにこれを制して先頭へ。近2走同様にこの日も首を激しく上下させながら一気に4、5馬身の差を付けて1角から2角へ。一瞬、スタンドからは悲鳴がもれたが、横山武は涼しい顔。「“リズムに逆らうよりはハナになっても”と先生と話していたので許容範囲」。

 向正面に入るとやや平静を取り戻し、後続を引き付けながら直線へ。ライバルたちが一斉に襲いかかってくるが、慌てることなくマイペースを貫く。徐々に差を広げるが、今度は内ラチにぶつかるシーン。それでも加速の脚はとどまらない。底知れないスタミナ。最後は2馬身半差。着差以上の強さに鞍上は軽く左手で拳を握った。

 デビュー9年目。待望の“ダービージョッキー”となった。「すごく人気にしてたのでホッとしています。能力を疑う余地はなかった」と喜びをかみしめた。単勝1・7倍で無傷4連勝の皐月賞馬エフフォーリアと挑んだ21年日本ダービーでは、シャフリヤールの猛追にあい鼻差で涙した。フィールドは違えど、ホースマンあこがれの最高峰の舞台の表彰台に立ち「新馬戦前の調教から、間違いなく重賞を勝てる馬だと思っていたし、思っている通りに成長してくれて頭が上がりません。馬が“強い”の一言」と胸を張った。

 その思いは伊藤圭師も同じだ。この中間は課題の気性面から、距離延長も考慮して馬具を工夫したり難しい調整を積んできた。それだけに「勝ててホッとしています。どうなるかと思ったけど、ジョッキーが臨機応変に乗ってくれました」と主戦の好判断も評価した。

 この後は生まれ故郷の北海道新ひだか町のグランド牧場へ戻って夏休み。「(ジャパンダートクラシック=10月8日・大井)3冠を目指します」とキッパリ。希に見る“きかん坊”が、どんな姿で競馬場に戻ってくるのか。秋の飛躍が楽しみだ。

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