西純矢が呟く西矢椛

 【7月27日】

 この日更新された西純矢のツイッターがほほ笑ましかった。

 「おはようございます。僕は金メダル取っていません。堀米さんの間違いほどではありませんが友達から言われたので…笑」

 「西矢選手おめでとうございます」

 西純矢は茶目っ気たっぷりに西矢椛を祝福し、ツイートを締めている。

 スケートボートのストリート女子競技に於いて日本史上最年少の13歳で金メダルを獲得した西矢の名が新聞やネットメディアで広がり、一躍全国区になった。

 西矢椛(にしや・もみじ)と、

 西純矢。

 ツイッターはじめ、SNSで阪神ファンもざわつくと、西純矢は虎党の笑いを誘っていた。

 サッカーの堀米は自身のツイッターで「なんもしてないのになんかフォロワー増えててワロタ」とつぶやき、フォロワー数が1万以上増加。面白かったのは、新潟の広報がこの現象に即座に対応し、ZOOM会見を開いたことだ。

 「コメントを見ていると、金メダルについて『おめでとう』というものと、今度はアルビが金メダル取る番ですよという2点が多いですね。いずれにしても楽しんでもらっている様子です。中には、自分が堀米雄斗選手と人違いだと分かった人が『いい人そうだからフォローし続けます』と、言ってくれる人もいました」

 これがその会見に応じたサッカー堀米のコメントである。

 粋だと思う。

 阪神球団の広報も「西矢違い」で西純矢の取材対応を…するわけないか。ま、西純矢のフォロワーは見る限り激増していないのだけど、これをきっかけにスケートボードファンにも「タイガース西」の名を覚えてもらって、プロ野球への関心も高まればファン層の拡大も…なんて平和なトピックを考えてみたり。

 この西純矢の呟きにフォロワーが反応し、「野球がオリンピック競技に復活した時には日本のエースになれるように頑張ってください」というリプライがあった。

 ソフトボール日本の連覇、金メダルを見届けてこの原稿を書いている。そうなんだよな…こんなに素晴らしい競技が野球とともにパリ五輪では見られなくなるのか。そう考えると、野球&ソフトボールの振興を、野球界、そして野球ファン、野球&ソフトボールに携わるすべての人間が地道に本気で続けなければならないと感じる。

 西矢椛、堀米雄斗の存在を知ってスケボーのおもしろさを知ったオッサン記者である。 

 「13年を経て、諦めなければ夢は叶うと思いましたし、ソフトボール競技はなくなってしまいますけど、あきらめることなく…」

 最後に笑った上野由岐子はそう語った。ソフトジャパンの激闘に感動した人々が、声を挙げなければ。もちろん僕も…。次のパリが無理なら、その次は必ず見たい。西純矢の金メダルも、上野の背中を追う日本ソフトの五輪3連覇も絶対、見たい。=敬称略=

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