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マスコミに土下座…

 【10月15日】

 作家・江上剛(えがみ・ごう)がテレ朝の情報番組に出演していた。かつて第一勧銀(現みずほ銀行)に勤務していた異才だけど、この日は公共の電波で行員時代の生々しい体験談を明かしていた。

 同行築地支店長まで務めた江上は兵庫県出身で、虎党かどうかは知らないけれど、好きな作家の一人だ。

 「江上さんは土下座した経験ありますか?」。そんなMCの振りに、江上は「頭取のスキャンダルがあったときに、ややこしいマスコミに土下座したことがありましたよ」と笑っていた。

 何年前だったか、江上小説『抗争 巨大銀行が溶融した日』を飛行機移動で一気読みしたけれど、描かれたメガバンクの派閥争いは殺人事件にまで及び…。「半沢直樹」の今作を見た後なら、また違った所感があったかも。

 そんな銀行ないやろと読むか、いや、あるかもよと読むか…。

 おい、そんなゲームないやろ…虎党はこの夜も泣いた。土壇場に失策絡みであれよあれよとサヨナラ負け。一塁が空いている状況でセ・リーグ打撃5傑にランクインする高橋周平と勝負。イヤな予感はした、正直…。

 それよりもというか、今こんな書き方をしてしまうと、阪神球団を刺激しかねないけれど、昨今の阪神タイガースを取り巻くメディアの動静は、おいおい、そんな球団ないやろ…である。

 この3日間、僕は名古屋へ行かず、関西にいた。ここのところ大阪で取材を続けるのだけど、この日は、待ち合わせで入ったカフェで最新の「週刊文春」を読んだ。

 といっても、わざわざ買ったわけでなく、そこで落ち合った取材対象者から「これ読みました?酷いね」と差し出されたもの。

 「サラリーマン球団社長が名指しする阪神本当の戦犯」-。

 そんなタイトルが目を引く。

 読めば、阪神の元球団社長が現阪神球団本部長を痛烈に批判しているではないか。

 「球団本部長がチームに危機意識を周知徹底させる努力が足りていないから、同じことが何回も起こるのであって、“現場丸投げ”という阪神の体質が表れたのだと思います」(原文まま)

 なるほど、それが真実か…とは現役の取材者としてはならない。せっかくOBを取材した文春さんには申し訳ないけれど。

 同じく頷かない人が目の前にいた。この日一緒にコーヒーを飲んだ阪神の「現役」関係者は言う。

 「こういう危機的状況で、球団のOBがわざわざマスコミを介して現役職員の足を引っ張りますか?それこそが、ウチの悪しき伝統ですよ。本当の戦犯?そのまま、お返ししますよ」

 その人は眉間にシワを寄せながら、苦々しく語っていた。

 特にどちらかの肩を持つわけではないが、ひとつ言えることは、タイガース球団のOBが真にタイガースを想うなら、OBとしてできることは、紙上や誌上で、窮地の現役職員を追い込むことではない。続きは次回。=敬称略=

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