WE BELIEVE!

 【10月7日】

 千葉ロッテが非常事態である。報道されているように鳥谷敬ら複数選手、スタッフが新型コロナウイルスに感染し、さらに濃厚接触者と認定された選手らを含め大量離脱を余儀なくされてしまった。

 こう書くとアレだけど、彼らは阪神と違い、熾烈なV争いの真っ只中。この夜の勝利で首位ソフトバンクに1差。そんな中での激震だから熱きロッテファンの祈るような気持ちは察するに余りある。

 阪神と日本シリーズを戦った05年以来15年ぶりのリーグ制覇へ、これぞ正念場。個人的に好感を持つ球団だから、当欄も「がんばれマリーンズ!」とエールを送る。

 ツイッター上では「#コロナに負けるな千葉ロッテ」のハッシュタグに続々と激励メッセージが寄せられ、アッという間に国内トレンド1位まで浮上した。

 「さあ、共に困難を乗り越えてみようじゃないか。WE BELIEVE!」

 「チーム力が試されている。沢山の救世主が現れることを信じて疑わない。ファンも信じる」

 「ファン、選手がまた一丸となって戦おう!」

 そこにはチームとファンの絆がこれでもかと溢れているのだ。

 (ただ、一部メディアで報じられた疑義が気にはなるので、ここはロッテ球団が選手の〈潔白〉を断固証明するため、改めて感染経路をつきつめ明確にしてほしい思いはあるけれど…)

 とにもかくにも、いま目に見えるロッテファンの選手への信頼は鳥肌ものである。

 ひるがえって、阪神のコロナ余波といえば、今更だけど、ファンの反応が気になるところだ。SNS上では批判、激励、様々だけど果たして当のタイガースに届いているファンの声とは??

 そんな思いから、取り得る手段で「正確な情報」を集めてみた。

 まず、球団。やはり炎上しているのか?そんな推測でしかるべき筋に確かめてみると、これまで、ファンから例の当該選手たち、とくに最年長・福留孝介への厳しい批判の類は「こちらにあがってきていません」「特に聞いてませんよ」とのこと。

 そして、電鉄。本社筋は「毎日HPの『お問い合わせ』などを見て確認しています。ご批判は片手の指(の数)もないですね」。

 当方からすれば意外だったけれど、これについて球団、電鉄本社双方が口を揃えるのは「過ちや醜くさがあっても、結局ファンは選手を信じているのだと思います」「ご批判は選手よりも球団へ向きますので」というものだった。

 「なぜ、藤浪晋太郎に謝罪会見をさせたのか」。これは4月、球団へ複数届いた虎党の声である。

 今回も広島遠征へ行かず、関西で取材を続ける当方だけど、カープファンの知人が送ってくれたマツダスタジアムの動画にこんな応援パネルが。「待ってる、ドメさん」-。

 選手とファンの絆の強さや、ファンの選手への信頼、敬意の深さは、僕の想像をはるかに超えているのかもしれない。=敬称略=

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