探せ!ミスター・セプテンバー
【9月7日】
モチベーションが上がらへん…これ、我々の間でちょっとした流行語になっている。もちろん、茶化しながら。きのうも書いたけれど、職場で公然とそんなこと言っちゃ、はい、そこまで…だ。
きのうはソラーテの言い分を待ちたいと書いたけれど、どうも叶いそうにない。「モチベー…」が最後っ屁じゃ、あなたのホームランに夢を見た阪神ファンに失礼だぜ!セクシーさんよ。
自身に対する評価が気に入らなかった。平たくいえば、そんなことかい?
そりゃサラリーマンがそうであるようにプロ野球選手だって「評価」が気にならない者はいない。査定が自己評価と大きくズレれば契約交渉の席で「なぜ、そうなるんですか?」と、噛みつく選手もいますよ。「俺への評価はそんなものなのか!」と…。
そこは交渉の席だし、いわば個人事業主なのだから、納得いくまで話し合えばいいと思う。
まあ、9月からこんな話を書いても詮無きことか。
ならば、建設的な話を…。
気が早いけれど、今オフの阪神の契約更改を想像してみる。
年俸アップ、しかも、大幅アップを勝ち取る選手の名前は、読者の皆さんも想像がつくだろう。
逆にダウンの…いや、これを想像すると当欄がネガティブカラーになるので、そこを覆す話を…。
プロ野球を取材するようになって20年近くになるが、この世界の「あるある」に触れよう。
夏まで成績が振るわなかった者が秋に見せ場をつくる。阪神の現況でいえば、大逆転CS進出への立役者になったり…。すると、どうなるか?例えば、4月~6月に数字を残した者と比べて間違いなくインパクトが残る。評価する側の心証も、抜群に良くなる。すると、どうか?書くまでもない。
プレーオフ(10月)にめっぽう強い選手を、メジャーでは「ミスター・オクトーバー」と呼ぶ。日本の代表は長嶋茂雄…若い人、いや、僕も正直ミスターのそれをリアルタイムで知らないけれど、その伝説は昔の映像でよく見る。まぁミスター長嶋は年中インパクトを残していたので、わざわざ「秋男」と呼ぶこともないけれど。
秋に活躍すれば査定はかなり…なんて書いちゃ、支障があるか。でも、評価する側だってロボットじゃないのだから、あるある。
【2017年】
(1)上本博紀 打率・435(2)糸井嘉男 打率・319
【2018年】
(1)大山悠輔 打率・415(2)糸原健斗 打率・330
これは最近2年の〈9月の打撃成績〉猛虎2傑である。最下位の昨季は仕方ないけれど、プレーオフへ導く活躍なら、対価は別だ。
本紙記録部によれば、今年9月の月間打率は、糸原が目下・350でチームトップ。続いて・348の近本光司、そして・333の木浪聖也と続くそうだ。
虎のミスター・セプテンバーを探そう。当欄のモチベーションを上げるために。=敬称略=