阪神CS秘策 高橋遥人2度登板 中9日の縛り解く!?久保田投手コーチ「あるかも」

 キャッチボールする高橋(撮影・石井剣太郎)
 青柳(右)らと談笑する高橋
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 阪神・高橋遥人投手(28)が12日から始まるクライマックスシリーズ(CS)で2試合に先発する可能性が1日、浮上した。8月に復活勝利を挙げると“無双ピッチング”でシーズン終盤のV争いで大きな原動力に。短期決戦となるCSでは登板間隔を詰めて、ファーストSとファイナルS、それぞれでの登板も辞さない構えで、猛虎にとって頼もしいキーマンとなる。

 日本一連覇の秘策は、ハルトにあり-。8月11日・広島戦(京セラ)で3年ぶりに先発し、復活星をつかんだ高橋。以降は最短でも中9日の登板で、5試合4勝1敗でレギュラーシーズンを終えた。CSでは才木と“2本柱”として期待が高まる中、登板間隔が見直されることもありそうだ。

 仮にファーストS第2戦・13日を任された場合は、中7日が巨人とのファイナルSの最終第6戦となる。この日甲子園球場で行われた投手指名練習に、高橋も参加。見届けた久保田投手コーチは、CSでの高橋の起用について「(ファイナルSが)長引いても、二つ投げられるかどうかですよね。遥人の場合。今のところ、中9日は最低でも空けているので」と指摘した。

 ただ“中9日キープ”を確認されると、「それは分からない。勝負事なので、もしかしたら(間隔短縮の)可能性はあるかもしれないし、無理はさせないかもしれないし」と含みを持たせた。「監督の判断です。本人は多分『行け』と言われたら、『行きます』と言うと思う」。高橋のおとこ気を感じつつ、最終ジャッジは岡田監督に委ねた。

 高橋は今季2軍では中6日も経験した。6月1日のソフトバンク戦で3回を投げ、同8日・中日戦でも5回。短いイニングだったとはいえ、問題なくこなした。度重なるケガから復活を遂げた左腕に無理は禁物とはいえ、状態次第でスクランブル態勢も選択肢に入る。

 当初は3日・DeNA戦(横浜)で先発濃厚とされていたが、V逸などもあって回避。ファーストSでも激突する可能性があるDeNAには、今季投手陣が苦戦。チーム別防御率3・38、15本塁打はいずれもリーグワーストだったが、高橋はDeNA戦のシーズン登板なし。手の内を隠したままでCSで戦える。

 自身3年ぶりのCSへ高橋は「特に変わりなく、いつでもいけるように、疲れすぎず、しっかり体を動かしていけたら」と肩肘張ることなく自然体を強調。「与えられたところでゲームを作れるように、みんなしっかり気持ちも入ると思うので、それに僕も乗って頑張りたい」。戦いが続く限り、士気は下がらない。個人的に昨季かなわなかった日本一の歓喜の輪に加わるために、まずはCS突破へ全力を尽くす。

 ◆高橋のCS登板 高橋のCS通算成績は3戦2敗で防御率3.27。CS初登板だった19年のDeNAとのファーストS第3戦は先発で3回無失点の勝敗なし。同年の巨人とのファイナルS第2戦は先発で2回1失点の敗戦投手。21年の巨人とのファーストS第1戦は6回3失点で敗戦投手だった。

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