阪神また魔の九回 湯浅に続き岩崎も 今季最大4点差逆転負け 19年以来の交流戦負け越し

 9回、マウンドで足を滑らせバランスを崩す岩崎(撮影・立川洋一郎)
 9回、中村晃の2点適時二塁打で逆転を許し、途中降板する岩崎(左端)
 7回、野村勇に2ランを打たれる及川
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 「阪神4-6ソフトバンク」(17日、甲子園球場)

 また魔の九回…。阪神は1点リードで九回2死までこぎ着けながら、岩崎優投手(31)が逆転打を浴びて敗戦。19年以来の交流戦負け越しが決まり、2位・DeNAには3差に迫られた。九回に逆転を許すのは交流戦で3度目となり、救援陣にほころびは見えるが、18日・ソフトバンク戦(甲子園)が交流戦最終戦。快勝で締めくくり、リーグ戦再開に弾みをつける。

 西日に照らされた左中間に白球が跳ねた瞬間、今季最多4万2635人で埋まったスタンドから悲鳴が響いた。4-3の九回2死一、二塁。カウント2-2。“あと1球”から岩崎が投じた7球目が左前に落ち、2者が生還した。

 九回に逆転を許して敗れるのは8日・楽天戦、15日・オリックス戦に続いて今季3度目。4点リードを逆転されるのは今季ワーストで、1試合を残して交流戦の負け越しが決まった。

 「あの2ランがなあ、余分やったなあ」

 岡田監督が苦々しく振り返ったように、悲劇の予兆は七回にあった。4-1で登板した2番手・及川はわずか3球で2死を奪ったが、甲斐に四球を与えると、代打・野村勇に直球を左翼席に運ばれた。1点差に詰め寄られた一発が、結果的に逆転負けの遠因ともなった。投球に慎重さを欠いたかと問われた虎将は「分からんけどなあ。やっぱり、風とか考えたらなあ、投げミスやろ」と指摘した。

 開幕当初は盤石だった救援陣にほころびが目立ち始めた。交流戦のイニング別失点では七回が12失点と最多。「勝利の方程式」の導入部分を託せる投手を模索する日々が続く。この日はソフトバンク打線が左打者6人を並べたこともあって、前日の島本に続いて左腕の及川を投入したが、誤算が生じた。

 2軍で再調整を命じられた湯浅に代わって守護神を任された岩崎は今季初めて救援に失敗。ここまで無敗で防御率0・39の安定感を誇っていたが、3連投の疲れもあったか。「やり返せるようにしっかりやります」と悔しさを押し殺した。

 追加点も奪えなかった。1点差の八回、佐藤輝の二塁打を口火に2死一、二塁とした。岡田監督は代打・糸原を送ったが、相手は左腕・田浦にスイッチ。延長戦も見据えた指揮官は「あっこは右の代打いけんかったよ」と苦心の采配を明かした。糸原は二ゴロに倒れ、好機はついえた。

 無敗だった甲子園のデーゲームも12試合目で初黒星を喫した。2位・DeNAと再び3差に迫られたが、勝利で交流戦を締めくくり、リーグ戦再開への弾みとしたい。

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