“臨時守護神”阪神・岩崎 相手打線も雑音もシャットアウト 湯浅不在に抱く強い覚悟
「広島(降雨中止)阪神」(7日、マツダスタジアム)
阪神・岩崎優投手(31)が7日、右前腕の張りで離脱中の湯浅京己投手(23)に代わる“臨時守護神”として勝利に貢献すると誓った。「(湯浅が)いないから負けたみたいに言われるのは、みんな嫌だと思います」と語気を強めた左腕。今季は生命線でもある直球に、変化球を織り交ぜて左打者を封じており「真っすぐにこだわっていきたい」と改めて思いを語った。
虎投ブルペン陣年長者の岩崎は、強い覚悟を抱いていた。右前腕の張りで離脱中の湯浅に代わり、4日・中日戦から“臨時守護神”を担う背番号13。後輩が安心して1軍に戻って来られるように、最終回のマウンドを必死に守り抜く決意だ。
「(湯浅が)いないから負けたみたいに言われるのは、みんな嫌だと思います。そこはみんなで協力してやっていかないといけないです」
WBCで3大会ぶりの世界一奪還に貢献し、開幕から5セーブを挙げていた湯浅の存在は「すごい大きい」と岩崎は言う。「相手も『湯浅』って名前を聞いただけで、ちょっと嫌だなと思ったりもする。そういう存在が一人いるか、いないかって大きなことだと思う」。信頼の強い守護神不在の穴は大きいが、経験豊富な左腕が、必勝継投を完成させる。
3、4月は主にセットアッパーとして登板。セーブシチュエーションで最終回を託されるのは、28セーブを挙げた昨季以来である。ただ「ずっと通して(守護神を)やるのとはまた(立場が)違う」と言及し「一試合、一試合しっかりやらないと」と平静を保った。
昨季は左打者の被打率・295だったが、今季はここまで・091と完璧に抑えている。直球に絞ると同被打率・326→・000と大幅に良化。好調の要因について「数字はまだ始まったばかりなので気にしていないですが、自分の間合いで投げられているからじゃないですかね」と手応えを語る。
開幕前からツーシームに挑戦してきたが「使わないでいけるなら、やっぱり真っすぐにこだわっていきたい」。球持ちの良いフォームから繰り出される直球は、打者の手元で伸びる岩崎の大きな武器。自信のあるストレートで打線を牛耳り、試合をきっちり締める。