阪神・渡辺諒ダーン 初先発で一発回答!佐藤輝外し“代役”移籍初Hが千金V1号

 4回、勝ち越しソロを放ち、ナインとタッチを交わす阪神・渡辺諒
 6回、巨人・大城卓三の三直を好捕する阪神・渡辺諒
 4回阪神無死、渡辺諒が左越えに勝ち越しのソロを放つ
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 「巨人1-4阪神」(13日、東京ドーム)

 代役とは言わせない。阪神は「3番・三塁」で移籍後初スタメンとなった渡辺諒内野手(27)が1-1で迎えた四回、移籍後初アーチとなる勝ち越しの左越え1号ソロを放った。打撃低調の佐藤輝に代わって中軸に座った男の一撃でGに連勝。岡田虎が3カードぶりの勝ち越しで、首位のヤクルトに並んだ。

 白球の行方を見つめながら、渡辺諒が徐々に走るスピードを緩める。開幕11試合目に巡ってきた移籍後初先発で果たした大仕事に、安堵(あんど)感がにじむ。531日ぶりに放ったアーチ。名刺代わりの決勝弾で、文句なしのヒーローインタビューだ。

 「ファイターズから来ました渡辺諒です」。主役の声に左翼席に陣取る虎党の応援団から大歓声が響く。ハイライトは四回先頭だ。

 横川との対戦で意識したのは「甘い球を打ち損じないこと」。カウント2-1から左腕が投じた137キロのカットボールを強振。弾丸ライナーを黄色に染まる左翼席に突き刺し、移籍後初安打が初本塁打に。日本ハム時代の21年10月29日・ロッテ戦以来の一発だった。

 三塁守備ではピンチを救う。3点リードの六回1死一、二塁。大城卓の鋭いライナー性の打球にジャンプしながらのダイビングキャッチ。「しっかりピッチャーが打ち取った打球をアウトにするのが、野手の役目なので」と話す口調は頼もしい。

 開幕から「5番・三塁」を務めた佐藤輝の打撃不振により、先発の機会が到来。「本当にチャンスと思っていた」。必死な思いをバットにぶつけ、価値ある勝利をもたらした。

 何より「大将」と慕っていた先輩の前で打てたことがうれしい。日本ハムで共にプレーした中田翔は、渡辺諒にとって特別な存在。かつては「中田会」と呼ばれる食事会に大谷らと実家に招待され、中田翔の母から手料理をふるまってもらったこともあった。ずっと面倒を見てくれた大将への感謝は尽きない。

 今は伝統ある阪神、巨人のユニホームを着る間柄になったが、「憧れ」は変わらない。「本当に同じセ・リーグで、中田さんの目の前でしっかり打てたのはうれしい。負けないように頑張りたい」。ライバル球団の5番・中田翔の存在が、戦う大きな原動力になる。

 渡辺諒の活躍でヤクルトと並んで首位に返り咲いた。佐藤輝の代役とは呼ばせない。三塁の定位置を死ぬ気で奪いに行く。「阪神でしっかり活躍することだけを意識したい」。身も心も、すでに立派なタテジマの新参者だ。

 ◆渡辺 諒(わたなべ・りょう)1995年4月30日生まれ、27歳。茨城県出身。178センチ、86キロ。右投げ右打ち。内野手。東海大甲府から13年度ドラフト1位で日本ハム入団。19年は132試合で11本塁打をマーク。ストレートに強く「直球破壊王子」の異名を取った。22年オフに江越らとのトレードで阪神移籍。

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