阪神開幕3連勝の裏にダントツ16四球 岡田監督指令「ボール球振るな」徹底 「みんなが四球であれ塁に出るから」

 1日のDeNA戦、延長12回に山崎(手前)から四球を選び、拳を握る小幡
 1日のDeNA戦で四球を選ぶ森下
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 阪神が開幕3連勝と好発進した。岡田監督の“ミラクル采配”の裏にはリーグ断トツの四球数があった。「ヒットも四球も一緒」という“岡田の考え”は着実にチームに浸透。さらに打撃の各部門も軒並みリーグトップ。開幕3試合を終えたばかりだが、意識改革は始まっているようだ。

  ◇  ◇

 京セラの記者席から開幕3連勝を見届けた。2戦目までにスタメン野手全員が初安打、初打点をマーク。好走塁や堅守も光る中、印象的だったのは選手が冷静にボールを見極める姿。スコアブックに「B」を16個も記していた。

 「ボール(球は)振るなと言うたけど」

 広島に向かう新神戸駅で、岡田監督にリーグ断トツの四球の多さを聞くと、シンプルな答えが返ってきた。ただ、投手もボール球を振らせようと投げてくる。当たり前のように聞こえて一番難しいのかもしれない。

 「結構、みんなワンスリーから見送っとるもんな。俺、“打て”出してんのに(笑)」

 岡田監督による意識改革は昨秋キャンプから始まっていた。打撃の神様・川上哲治氏の「3打数1安打1四球で首位打者を取れる」という言葉を例に、四球、出塁率の重要性を力説。今春もノースリーのカウントでも「打てのサインも全部打てちゃう」と打席での心構えを説き、「ボール球を振るとバッティングは崩れるよ」と指摘したこともあった。

 積極打法が持ち味の1番・近本、2番・中野は3四球ずつ。5番・佐藤輝はチームトップ4四球だ。チーム打率・324、同出塁率・405はリーグトップ。5盗塁、6犠打、4犠飛もリーグ1位。今季はグリーンライトを廃止し、盗塁もベンチからサインを出す。岡田采配に選手がきっちりと応え、打席でも役割を果たしている。

 「ヒット出んかったら何もできひんやんか。みんなが四球であれ塁に出るから。ランナー出んかったら何にもできへんのやから」

 開幕3連勝を飾った試合後、岡田監督は満足そうにうなずいていた。ベンチでめまぐるしくサインを繰り出せるのも、選手が塁上をにぎわせるから。まだ3試合だが“岡田の考え”は着実にチームに浸透しているようだ。

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