阪神・ドラ1森下に中学時代からの親友・斉藤内野手がエール「自分の目標になって」
法大で主将を務めていた斉藤大輝内野手(21)が2日、中学時代からの親友である阪神ドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=にエールを送った。高校は別々の学校に進み、再び大学日本代表でチームメートになった2人。斉藤は昨秋ドラフトで指名漏れとなったが、一足早くプロの舞台に進む親友の活躍を願い、再び同じユニホームを着ることを夢見た。
昨秋のドラフト会議終了後。自身の名前が呼ばれず、落ち込んでいた斉藤の元に1通のLINEが届いた。「とりあえず飯行こうな」。大学日本代表でチームメートとなり、同じく指名漏れとなった立大・山田、巨人2位・萩尾(慶大)の4人のグループLINEに送られてきた、森下からのメッセージ。「逆に励まされても自分たちは嫌なので(笑)。あいつらしいなと」。親友から送られてきた一文を目にし、再びプロを目指すために顔を上げた。
戸塚シニアに入団してから親しくなった斉藤と森下。同じ内野手として切磋琢磨(せっさたくま)する中、上級生チームに呼ばれるのはいつも斉藤だった。1つ上の学年が全国大会に出場したときも斉藤はレギュラーとして活躍し、森下はベンチ外。「森下はライバル視してたのかなと思います」と親友の対抗心を感じていた。
グラウンドの外に出れば一番の親友。お互いの家は車で約30分かかるほど離れていたが、夏には自転車で待ち合わせて週に4度もプールに出かけた。最上級生になってからは斉藤が遊撃、森下が三塁を守り相性抜群の三遊間コンビを結成。「翔太は熱い人間で。練習するのが楽しかった」と絆を強めていった。
高校では斉藤が横浜、森下は東海大相模と神奈川県内の名門にそれぞれ進学。高校野球引退後は、森下が高卒プロ入りか進学で悩む中、斉藤は法大入学を決意した。「もう一回、同じチームで野球をやりたかった」と進路に悩む森下に法大のセレクションを受けることを薦めたが、落選。チームメートになることはかなわなかった。
それでも、互いに力をつけて4年時に2人で日本代表入りし、再び同じユニホームを着用。「天然なところは変わんないなって」と日の丸を背負って念願の共闘を果たした。
斉藤は東芝に進み、再びプロの世界を目指す。「(2年後に)また一緒にやりたい。自分の目標になってくれるように頑張ってほしい」。白球を通じて結ばれた2人の固い絆。次は同じ縦じまのユニホームを着て戦う日が来るかもしれない-。