阪神Wショック コロナ禍にサヨナラ負け 首位と8・5差まま“奇跡のドラマ”へ正念場

 サヨナラ負けを喫した阪神ナイン(撮影・佐々木彰尚)
 サヨナラ負けを喫し、引き揚げる加治屋
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 「DeNA3-2阪神」(9日、横浜スタジアム)

 逆転Vを目指す阪神に衝撃が走った。試合前に中野拓夢内野手(26)が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたことが発表された。また、糸井嘉男外野手(41)はスクリーニング検査で陽性疑いとなり、ともに感染拡大防止特例の対象選手として出場選手登録を外れた。DeNA戦では今永を攻略できずに九回サヨナラ負け。ダブルショックの一日となった。

 代打・大田の放った打球が三遊間を抜けた瞬間、今季12球団最多を更新する、9度目のサヨナラ負けが決まった。昨季まで阪神にとって相性が良かったハマスタだが、2勝7敗となり7年ぶりのシーズン負け越しが決定。しかも、6月30日に続き2試合連続、3度目のサヨナラ負けだ。

 DeNAベンチ、執念の采配の前に敗れ去った。同点で迎えた九回。無死一塁で一度送りバントを失敗しながらも、再び犠打のサインで2死二塁にする。この回からマウンドに上がっていた加治屋が、暴投などで2死一、三塁とピンチを広げた末に、大田に試合を決する一打を浴びた。

 「それはもう勝負にいって。もちろん抑えようと思って投げてくれてると思うけど…。結果はもう、はい、受け止めています」。試合後、矢野燿大監督は悔しさをかみ殺しながら、いつもフレーズを口にした。この日は「(月曜に加え)もう1日ぐらい休んだ方がいいんじゃないかというところで」と岩崎をベンチ入りさせていなかった。結果的に岩崎の代役となるケラーを温存したまま敗れてしまった形だ。

 試合前にはチームに激震が走った。“奇跡のドラマ”を描く主力がまた一人、新型コロナウイルスに感染した。今月に入って1軍で感染者が続出する中、新たに陽性判定者となたのは中野と2軍のウィルカーソン。5日に感染が発表された主砲の大山に続き、リードオフマンまで欠く非常事態となった。

 先発オーダーも変更を余儀なくされた。近本が5月31日の西武戦以来となる1番に座り、3番にロドリゲス、6番に陽川、8番に木浪がスタメンに名を連ねた。その新打線が二回に今永から2点を先取したが、三回以降は追加点を奪えず、完投を許してしまった。

 「悠輔とかがやっぱり相性がいいし、そういうのもある」。指揮官は今季、今永に対して3打数で2本塁打の相性を誇る大山不在を嘆く。首位ヤクルトが4連敗と足踏みしているだけに、エース・青柳登板日での5試合ぶりとなる敗戦は余計に痛い。

 首位とは8・5ゲーム差のまま。そして3位・DeNAには0・5差に迫られた。コロナ禍との“ダブルショック”。逆転Vを信じる矢野阪神が正念場を迎えた。

 ◆横浜の今季負け越し決定… 横浜での今季勝敗成績が2勝7敗となり同球場での今季負け越しが決定した。2015年以来、7年ぶりの屈辱。さらに、12球団最多となる今季9度のサヨナラ負けの内、DeNA戦が広島戦と並ぶ最多の3度目。

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