阪神・糸原マルチ安打 佐々木朗から今季5人目の複数安打

 5回、糸原は左前打を放つ(撮影・佐々木彰尚)
 2回、糸原は左前打を放つ
2枚

 「ロッテ0-1阪神」(27日、ZOZOマリンスタジアム)

 令和の怪物を完全攻略した。阪神・糸原が佐々木朗から2打数2安打をマーク。直球とフォークを捉え、いずれも逆方向へ鮮やかにはじき返した。「まっすぐしかないでしょ。160キロなんで」と直球に照準を合わせた上で、ストレートへの強さを見せつけた。

 160キロにも振り負けなかった。二回、2死走者なしで外寄りの直球を左前へ運んだ。「真っすぐをファウルにしないように1球で仕留めるというのは意識していた」。狙い通り、ファーストストライクを一発で捉えた。

 チーム初安打で出塁すると、高山の5球目にディレードスチールに成功。高山が空振りした後、捕手の松川が無警戒と見るやスタートを切って二塁を陥れた。抜け目のない走塁で若いバッテリーにプレッシャーをかけた。

 五回は1死から高めのフォークを左前へ運んだ。「一発で仕留めるという意識でコンパクトに打てたのでよかった」。各打者がまともに打ち返せない中で、怪物相手に見事な“打率10割”だ。

 これで9試合で61イニングを投げている佐々木朗から、1試合複数安打を記録したのはソフトバンク・牧原大とグラシアル、オリックス・吉田正と宗、そして糸原の5人のみ。価値ある2安打をきっかけに、本来の打撃を取り戻していく。

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