阪神ドラ1森木 2段モーション挑戦 驚異の分析力で早くも“プロ仕様”へ

 阪神ドラフト1位・森木大智投手(18)=高知=が22日、2段モーションに挑戦していることを明かした。2度のブルペン入りの中でプロ特有のマウンドの硬さが要因となり、投球にズレが生じていることが判明。“プロ仕様”に順応し、理想のボールへと近づけるため、新人合同自主トレ期間中には異例の新フォーム習得へ着手する。

 たった2回のブルペン投球。それでも、森木が新たな気づきを得るには十分だった。これまでともにブルペン入りした鈴木が3度目へと向かう中、怪物右腕はグラウンドを後にした。

 「新しい課題が見つかったので。未完成のまま入ってもと思って」

 驚異の分析力だ。前回のブルペン投球を動画で見返した際、フォームにズレが起こっていることに気付いた。原因は、プロ特有のマウンドの硬さ。左足を踏み込んだ際、地面との摩擦からくる反動が強く、その影響で「目線の位置がズレたり、ガッとくる衝撃で(体が)ズレたりする」と微妙な誤差を感じた。

 17日に鈴木、桐敷と初めてブルペン入りした際、3人ともが口にした「マウンドの硬さ」。適応するために出した答えの一つが、2段モーションへの挑戦だ。「足を上げてから、そのまま前に倒れていかないように。2段モーションなんですけど、ちょっと(足を)下ろす時に時間を作る。そこを稼ぐことによって、腕で円を描きながら割れを作ることができる」。

 体が流れないよう「ため」を作ることで、着地の衝撃を和らげ、安定した投球につながるという。下半身の粘りにも通じるため、「理想のボールに近づけるために、もう少し粘れた方が良いなと思っていたんですけど、今、それが重要だなと思って」と新投法に着手する意図を明かした。

 フォームを染みこませるため、この日はキャッチボールの際、同期の中川を座らせて感覚を確かめた。さらに、時間がある時にはネットスローを100球以上繰り返しているという。安芸キャンプスタートが確定したが、気持ちは前向きだ。「1軍で活躍するための2軍なので、それだけは忘れないように。自分の技量を上げていけるように」。成長の種とし、大きく花開く。

 ◆2段モーション 日本では国際大会増加への対応とアマチュア側の強い要望を受け、2006年から2段モーションを反則投球と位置付けた。野球規則にある「中途で止めたり、変更したりしないで、その投球を完了しなければならない」という項目を厳格に適用した。だが、MLBとは明らかに基準が違ったため、18年から2段モーションを解禁した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス