阪神ドラ2鈴木 大谷&ダル流トレで勝負 ローテ争い秘密兵器は「アメフトボール投げ」

桜島を背に、跳躍する鈴木(撮影・田中太一)
アメフト用のボールを使ってトレーニングをする鈴木
雪が降る中、走り込む鈴木(撮影・田中太一)
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 阪神ドラフト2位の鈴木勇斗投手(21)=創価大=が29日、鹿児島県姶良市のビーラインスポーツパーク姶良野球場での自主トレを公開した。エンゼルス・大谷やパドレス・ダルビッシュも過去に実践したアメフトのボール投げを披露し、プロ入り後も継続すると宣言。大谷流トレで己を磨き、先発ローテを争う同じ左腕の伊藤将、高橋、及川らとしのぎを削る。

 寒風吹きすさぶ鹿児島で、鈴木はたっぷりと走り込んだ。練習に付き合った友人たちも「えぐい」と、バテない左腕のスタミナに驚がく。平然とした顔で次のメニューに移り、日本人メジャーリーガーも実践する一風変わった練習を披露した。

 アメフトのボールを利用したキャッチボール。楕円(だえん)形のボールをドリルのようにきれいなジャイロ回転で投げていく。「左腕が自分の体から離れないようにできるだけ体の近くを通す意識」と狙いを明かす。

 大学2年の冬から取り組む練習法で、トレーナーから教わった。他の競技のボールも試してみたが、しっくりきたのがアメフトのボール。キャッチボールの前にリリースを確認するために行っており、エンゼルス・大谷やパドレス・ダルビッシュなども実践する。

 うまくいかないと回転軸がぶれてボールが失速するが、鈴木は最後まで球の勢いが持続していた。リリース時に手首を真っすぐに立てることがコツといい、体の開きを少なくすることから肩肘の負担を減らすことを意識している。「一番はケガしないようにですね」と故障しない投げ方の習得を目指している。

 入寮後も「鳴尾浜に持って行こうと思います」と同ボールを持参予定だ。入団会見から先発希望を口にしており、今季新人ながら10勝を挙げた伊藤将や高橋、先発転向を目指す及川との競争が待ち受ける。「1年目は失敗を恐れず、たくさん挑戦していきたい。やるからには負けたくない」と対抗心を燃やした。

 1軍キャンプ入り濃厚の鈴木にとって、宜野座での実戦がアピールチャンス。同じ鹿児島県出身の福留とは2月26日の中日とのオープン戦(北谷)で対戦の可能性もあり「対戦できたら」と思いをはせる。メジャーでも活躍した大先輩斬りで、先発左腕サバイバルに生き残る。

 ◆鈴木 勇斗(すずき ゆうと)2000年3月17日生まれ、21歳。鹿児島県出身。174センチ、83キロ。左投げ左打ち。投手。鹿屋中央、創価大を経て2021年度ドラフトで阪神から2位指名。創価大では2年からベンチ入り。直球の最速は152キロ。球種はスライダー、カーブ、チェンジアップ、ツーシーム。

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