阪神「53」島田 2四球2安打2打点で2冠柳を攻略 大逆転Vへ「やり尽くす」

 2回、2点二塁打を放つ(撮影・飯室逸平)
 2回、2点二塁打を放ちガッツポーズする島田(撮影・山口登)
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 「阪神6-1中日」(21日、甲子園球場)

 阪神・島田が矢野監督の期待に超積極的な姿勢で応えた。絶対に負けない。諦めない。奇跡の大逆転Vへ、熱い思いがバットに乗り移った。防御率、奪三振数とリーグ2冠の柳を完全攻略する2安打2打点。2四球を含む4度の出塁で勝利に導いた。

 「1番・右翼」で3試合連続のスタメン出場。「きれいなヒットを打とうとせずに、何とか食らいついていこう」と臨んだ初回だ。柳の変化球を中前に運んだ。中野もつないで無死一、三塁となり、近本の二ゴロの間に先制のホームを踏んだ。

 “令和のスーパーカートリオ”で突破口を開き、一気に畳み掛ける。相手のミスで1点を加えた二回1死二、三塁の絶好機。島田は左中間を破る2点適時二塁打を放った。「とにかく絶対に(走者を)かえすという気持ちで振り抜きました」。難敵右腕をKOした。

 19日・ヤクルト戦はプロ初の4安打を記録したが、前日は4打数無安打2三振。「いつもチャンスをもらえる立場じゃないので」と危機感を力に変えている25歳に対し、矢野監督は2軍監督時代から指導する“まな弟子”の成長に目を細めた。

 「ファームでやっている時は積極性というか、失敗したらどうしようというような、そういうのが先行していた部分もあったんですけど。本当に超積極的にいくぞというところから、そのような姿勢で取り組んできたものが結果として積み重なっていると思います」

 同学年で同期入団の高橋が快投を見せて「僕も負けていられない」と奮起した島田。四回には今季8個目の盗塁を決めた。「自分のできることを精いっぱい最後までやり尽くして、シーズンを終えたいと思います」。負傷交代した近本の分は背番号53がカバーした。ミラクルを引き寄せる。

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