阪神“チカナカ”発奮!近本が球団2位タイ59度目マルチ、中野も球団新人7位タイ119H

 4回、チーム初安打となる二塁打を放ち、気迫のヘッド スライディングをみせる中野(撮影・飯室逸平)
 今季59度目のマルチ安打をマークした近本
 9回、木浪の適時打で生還した近本はナインと歓喜する(撮影・田中太一)
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 「巨人0-3阪神」(14日、東京ドーム)

 俊足好打の“チカナカコンビ”が劇的な勝利を引き寄せた。両軍無得点で迎えた九回。先頭の阪神・中野がビエイラの変化球に「食らいついて」と執念ではじき返した。白球は左前へ。左翼スタンドの虎党が沸く中、筋書きのないドラマが始まった。

 続く近本は5球連続直球と攻め立てられた後、ボテボテのゴロが三塁前へ。勢いのなさが幸いし、内野安打をもぎ取った。この間、一走の中野は5度けん制球をもらって相方をアシスト。最強コンビで無死一、二塁の絶好機を作り上げた。

 その後に板山が値千金の先制適時二塁打。ルーキーは「なんとか出塁することしか考えていなかったので、結果につながって良かったなと思います」と劇勝の味をかみしめた。

 近本は今季59度目のマルチ安打を刻み、藤村富美男とバースに並び球団2位タイに浮上。中野も今季11度目の猛打賞で球団新人歴代4位タイとなり98年の坪井智哉と肩を並べ、さらにシーズン119安打は53年の吉田義男に並ぶ球団新人歴代7位。“令和の牛若丸”は「これからも一本一本、積み重ねてもっと記録を超えられるように頑張ります」と誓った。

 2人で盗塁王のタイトルも争う近本と中野。奇跡の逆転優勝へ、韋駄天(いだてん)コンビは止まらない。

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