阪神・スアレス 40S到達 八回2死満塁完璧火消し!イニングまたぎ13球で締めた
「巨人1-2阪神」(12日、東京ドーム)
絶体絶命のピンチで東京ドームにコールが響いた。「ピッチャー・スアレス」。1点リードの八回2死満塁。岩崎からバトンを受けた阪神のロベルト・スアレス投手はクールにマウンドへ上がった。最大の分岐点で打席にはウィーラー。左翼席の虎党が祈るように見守る中、絶対守護神が魂のピッチングを展開して40セーブ到達だ。
「何とか勝利をつなぎたい」。その一心でカウント1-1から内角に158キロツーシームを投じた。ボテボテの遊ゴロに仕留め、3球で勝負あり。九回も三者凡退。最後の坂本は162キロ直球で3球三振と圧巻だった。「最終的に勝利に直結して良かった」。嫌なムードを振り払う“神救援”が光った。
代打・中田の安打や2四球で満塁のピンチを作った岩崎を救った。今季は重圧のかかる抑えを1年間担っているが「監督に言われたところで、しっかり自分が力を発揮できるように」と指揮官の期待に応えたいという思いが原動力になっている。
矢野監督も「あっこはスアちゃんに行ってもらうしかない」と信頼してマウンドに送り出した。40セーブ到達は球団では藤川、呉昇桓に続く3人目。「40セーブを挙げられて良かった。みなさんとともに優勝を目指して頑張りたい」。優勝への夢、希望をつないだ魂の13球から、大逆転Vへのシナリオが加速していく。