阪神・伊藤将 粘った6回1失点 ヤクルト小川と堂々投げ合い セ全球団制覇持ち越し
「ヤクルト1-0阪神」(15日、神宮球場)
逆転勝利を信じて、必死に腕を振った。阪神先発の伊藤将が6回5安打1失点と好投。打線の援護に恵まれず7敗目を喫したが、粘りを発揮した86球だった。
まずは初回2死三塁。4番・村上との勝負でカウント2-1から内角高めに141キロ直球を投げ込んだ。打球は詰まったように見えたが左前にポトリ。適時打で先制点を献上するも、二回から四回まで三者凡退とテンポ良くアウトを重ねた。
ピンチの場面でも、動揺はなかった。1点を追う五回1死二、三塁。小川が4球目にスクイズを仕掛けてきたが、ツーシームをコースに投げきった。捕手・梅野への小フライで併殺に取り、ピンチから脱出。「1点を取られてから、粘り強く投げられたのは良かった」と自信を漂わせた。
矢野監督も「中盤以降はよく粘ってくれた。研究されてきている中で粘れたのは収穫やし」と左腕をねぎらった。白星が付けば13年・藤浪以来となる阪神新人のセ・リーグ全球団勝利となったが、お預けに。86年・遠山以来となる新人左腕8勝への挑戦も、次回以降に持ち越しとなった。
「今日みたいに先制されても粘り強く投げることが大事。次回も(直球で)押せるように」と伊藤将。文句の付けようがない快投で次こそ8勝目をマークする。