侍・岩崎 六回しのいだ 痛恨同点打も逆転許さずガッツポーズ「抑えられて良かった」
「東京五輪・野球・準決勝、日本5-2韓国」(4日、横浜スタジアム)
普段クールな阪神・岩崎が左手でグラブをポーンとたたき、感情を表に出した。登板直後に痛恨の同点打を浴びた後、気合を入れ直して勝ち越しは阻止。稲葉ジャパンの決勝進出に貢献した。極限の戦いの中で、価値ある13球だった。
「0点に抑えるために任された場面だったので、打たれたのは悔しいですが、その後は抑えられて良かった」
出番は先発の山本が1点を失い、なおも続く六回1死一、三塁のピンチ。金賢洙にスライダー、直球と交互に投じ、カウント2-1からの4球目。外角のスライダーをバットの先で拾われ、同点の中前適時打を許した。
それでも、続く呉在一は「自信のあるボールをしっかり投げ込もう」と全球直球で3球三振。呉智煥はスライダーで空を切らせ、窮地を脱した。「優(岩崎)も難しいところでなんとか同点で抑えてくれた」と稲葉監督。ギリギリのところで踏みとどまり、相手に流れを渡さなかった。
2日の準々決勝・米国戦でも四回2死二、三塁のピンチで登板し、わずか1球で火消しを完遂した。悲願の金メダルまであと1勝。岩崎は「また任されたところで仕事ができるように頑張ります」と気を引き締めた。