阪神・佐藤輝、新人球宴弾 史上5人目!夢舞台でまた伝説「改めて野球は面白いな」

 「マイナビオールスターゲーム2021・第2戦、全パ4-3全セ」(17日、楽天生命パーク宮城)

 第2戦が東日本大震災から10年を迎えた仙台・楽天生命パーク宮城で行われ、阪神・佐藤輝明内野手(22)が新人では史上5人目となる本塁打を記録した。球宴弾を予告していた中、交流戦に続き父方の祖父母の前で放った有言実行弾。敢闘選手賞とマイナビ賞を獲得して賞金200万円もゲットし、スターが集結したお祭りでも確かな輝きを放った。

 夏の祭典が開かれた仙台の夕空に、豪快で鮮やかな花火を打ち上げた。セ・リーグの主役を張ったのは佐藤輝。バットから奏でられる衝撃音で12球団のファンの視線を独占し、新人史上5人目の球宴弾を実現させた。

 宮城でのオリックス・宮城撃ちだ。二回1死。1ボールからの140キロ外角高め直球を一閃(いっせん)。ファンがどよめく中、打球速度167キロの白球は高々と舞い上がり、左中間席へと着弾。先制ソロを放ち、表情を緩めながらダイヤモンドを一周。会心のZポーズも披露できた。

 7日・ヤクルト戦以来となった一発は、19年にサイクル安打を放った近本以来の新人球宴弾。「もう真っすぐ来てくれと思っていて。目標としていたホームランを打てたのですごいうれしい」と素直に喜びを爆発させた。

 宮城に住む父方の祖父母を招待。試合前は祖母に「頑張るからね。じいちゃん、ばあちゃんから(授かった)塩分と水分もらって頑張るよ」と約束したという。神宮のプロ1号と、交流戦で楽天・田中将からの一発も生観戦した“もっテル”祖父母に、最高の勇姿を届けた。

 東日本大震災から今年で10年。この日は子どもたちも多く詰めかけていた。自らも童心に返りながら野球を楽しめたといい「ホームランを狙ってスイングしたのですごい気持ち良かった」と両手に残った感触は一生、忘れられないに違いない。

 佐藤輝には子どもたちに伝えたい、本塁打の極意があるという。「ホームランを打つ秘けつはどれだけ練習でホームランを打つ練習をしているかじゃないですかね」。幼い頃から本塁打を狙って、遠くに飛ばしてきた。今後、佐藤輝のようなスラッガーを目指す少年も増えるだろう。そんな未来の野球選手たちへメッセージを届けた。

 MVPは獲得できなかったが、2試合を通じてファンに夢と感動を届けた選手に贈られるマイナビ賞+敢闘選手賞で賞金200万円を獲得。柳田から打撃の意識を聞き、村上らにはバットの握りなどを教わった。「改めて野球は面白いなというふうに思いました」と充実の球宴を過ごした。怪物ルーキーの伝説がまた一つ、新たに杜の都に刻まれた。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス