【谷佳知氏の眼】シーズンの勢いそのまま見せてくれた阪神・近本
「マイナビオールスターゲーム2021・第1戦、全パ4-5全セ」(16日、メットライフドーム)
2年ぶりのオールスターだけど、やっぱりみんな楽しそうにやっているなというふうに見えた。笑顔もあった中で勝負するところは勝負して。やっぱりオールスターはいいなと思った。
そんな中、前回のオールスターから7打席連続安打を達成した阪神・近本はすごかったね。三回は右へ、五回は左へと見事に打ち分けて。オールスターは次から次へといい投手が出てくるから連続して安打を打つのは難しい。しかしシーズンで状態を上げ、その勢いをそのままオールスターでも見せてくれた。
一方で佐藤輝は初めてのオールスターで無安打に終わった。最初に対戦した投手が、山本だったのが不運だったかな。真っすぐが速く、フォークが鋭い。これをいきなり見せられると調子がおかしくなってしまうものだ。
それでも2打席目のレフトフライは悪くなかったと思う。詰まっていたけど、あそこまで持って行けるのはやはりパワーがある証拠だ。ただ結果よりも新人で先発出場できるだけでもすごいこと。野球界の期待が大きく、ファンが楽しみにしているから、いきなり先発出場させてもらったのだろう。オールスター後はしっかり休養してリフレッシュし、シーズンに臨んで欲しい。