阪神・ドラ1佐藤輝9号!あるぞ新人2冠 岡本に並ぶ25打点、本塁打もトップに1差

 「ヤクルト5-11阪神」(4日、神宮球場)

 五回からの毎回得点を締めくくったのは、やはりこの男だ。阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が九回に2戦連発となる、9号ソロ弾をたたき込んだ。プロ初の死球を受けた中、公式戦では初となる左方向へのアーチで、打点はリーグトップタイで本塁打もトップに1本差と「2冠」の可能性も十分。デーゲームも不敗神話継続の12連勝で、怪物ルーキーの成長と共にチームの勢いも止まらない。

 試合終盤の怒濤(どとう)の攻撃を締めくくったのは、怪物ルーキーのバットだ。3点を加点し、5点リードとなった九回1死。サンズの8号2ランが飛び出した直後、佐藤輝がヤクルトの戦意を失わせる放物線を描く。

 カウント1-1から杉山が投じたのは外角の131キロフォーク。この球を強引にではなく、逆らわずにはじき返した。打球は失速することなく、左翼席に着弾する。2者連続&2試合連発となる9号ソロ。初本塁打を放った神宮で再び、カメラにZポーズを披露だ。

 チームトップの9発目は、公式戦初めて逆方向に打ったアーチで「打った瞬間は、分かんなかったんですけど入って追加点になったので良かったです」。前打席は右脇腹にプロ初死球を受けたが、影響を感じさせず。恐れることなく踏み込み、外角球をはじき返 したことで体と心の強さも証明した。

 キャンプ中でのフリー打撃では中堅から逆方向への一発が多かった。引っ張りの打球が多く打てることを調子のバロメーターとしているが、左方向への打球が出る場合は「長くボールを見て捉えられている」と分析する。

 そして打撃の特徴については、こう言及する。「どちらかというと自分はローボールヒッターなので。(飛ばす意識があれば)いつでも飛ばすことはできる」。自身の打撃のツボを理解しており、落ちる球に対して完璧な反応を見せた。

 サンズやマルテにも本塁打が出たが「凡退してもその後誰かが打つことが続いていて。助け合いじゃないですけど、それができているので勝てている」と佐藤輝。打線の相乗効果もありデーゲームは不敗の12連勝で、51年ぶりにヤクルトへの開幕6連勝を達成した。矢野監督も「自分の中で乗って行ける一日、1本になったんじゃないかな」と笑顔だ。

 25打点は巨人・岡本和と並ぶリーグトップタイ。新人で打点王を獲れば、本塁打王との2冠だった1958年の長嶋茂雄(巨人)以来だ。本塁打数もリーグ3位。この男なら2冠もやるかもしれない。そういった期待感を抱かせるほど、佐藤輝のバットには魅力が詰まっている。

 ◆新人の打点王 佐藤輝が1打点を加え、今季25打点。巨人・岡本和と並び、リーグトップタイ。2リーグ分立後、新人で打点王を獲得したのは1958年・長嶋茂雄(巨人=92打点)だけ。長嶋は29本で本塁打王も獲得し、新人で2冠に輝いている。

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