阪神・秋山 孤軍奮投6回2失点!4年ぶり10奪三振 初回坂本にいきなり被弾
「阪神0-3巨人」(8日、甲子園球場)
声を漏らしながら右腕を振り続けた。最終回もベンチの最前列で仲間を励まし、勝利を信じた阪神・秋山。先発としての役割は十分果たしたが、自身を責める。6回6安打2失点で今季初黒星。攻撃の流れを呼び込めなかったことを悔やんだ。
「なかなかこっちにリズムを持ってくるピッチングができなかった」
反省する投球内容。「防ぎたかった」と振り返るのは初回。いきなり重い一撃を浴びた。1死走者なしで迎えた2番・坂本。真ん中付近に甘く入った直球をバックスクリーン左へ運ばれた。今季初の被弾。悔やまれる失投で先制点を奪われた。
初回以降も走者を背負う投球が続いた。追加点を献上したのは、1点ビハインドの四回。1死から2本の安打に失策が絡み、二、三塁のピンチ。7番・吉川は申告敬遠で歩かせて、1死満塁とした。「あそこはゴロを打たせないと、というところ」と振り返った場面。だが結果は炭谷に中堅へ犠飛を放たれ、痛い2点目を失った。
今季初登板となった巨人戦。「ずっと負け越しているチームなので『今年は違うぞ』という姿を僕だけじゃなく、チーム全体で見せられるような戦いをしたい」と静かに闘志を燃やしてマウンドに立っていた。
その言葉通り、投球に力強さを見せた。六回に炭谷を三振に仕留め、今季最多となる10奪三振を記録した。2017年5月16日の中日戦以来、自身4年ぶりとなる2桁奪三振。それでも「三振が多くていつもと違うピッチングだった。もっとリズムを持ってくるピッチングがしたかった」と反省ばかりが口をついた。
好投が報われなかった秋山を、矢野監督は「先発としての投球っていうのはしっかりしてくれた」とねぎらった。状態のよさは示した右腕。次戦こそ白星をつかむ。