【中田良弘氏の眼】阪神・藤浪 軸しっかりバランスのいいフォームの証し
「練習試合、阪神4-3広島」(21日、かりゆしホテルズボールパーク宜野座)
阪神・藤浪のスプリットには驚かされたが、あれだけのスピードを出せるのは、バランスのいいフォームで投げられている証しでもある。
今は下半身を使えていて、踏み込んだ左足に体重が乗り、顔もブレることがないので体の芯がしっかりとしている。安定した形で投げられているからこそ、腕が横振りになることもない。さらに、変な力みのようなものもないので、リラックスした状態からリリースポイントでグッと力を伝えられている。
キャンプ序盤からブルペンでは安定していて、楽しそうに投げていた。昨年までなら、ブルペンでのいいものが、試合で出せないことが続いていたが、今は安心して見ていられるし、今後がさらに楽しみな投球だった。
好投した石井大にも触れておくと、あのシンカーは十分に通用する。右の中継ぎとして、1軍の戦力に入れるだけの面白い存在だ。