元阪神・横田氏、夢授業やります!「力になりたい」児童自立支援施設のオファーに快諾

 現役時代の横田氏(2016年撮影)
 今岡校長(右)と柴田教諭
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 元阪神の横田慎太郎氏(25)が、児童自立支援施設「阿武山学園」の併設校で、大阪市立弘済小学校・中学校分校のキャリア教育推進プログラム「夢授業」の講師役を務めることが27日、分かった。2013年度ドラフト2位で入団した同氏は17年に脳腫瘍を患い、リハビリの末に19年限りで現役引退。学校からの熱い要望に「力になりたい」と自身の経験を子供たちに伝える考えだ。

 夢や目標を見失い、未来に希望を持てない子供たちに熱いメッセージを送ってほしい-。大阪市立弘済中学校分校の教員・柴田好生さん(30)は「明るい将来を想像できず、暗闇の中を生きている教え子に夢や目標を持つ大切さを伝えていただきたいと思います」と横田氏にオファーを出した経緯を説明した。

 児童自立支援施設「阿武山学園」の併設校には家庭や学校などにうまく適応できず、何らかの困難等を抱える児童・生徒が在籍している。同校ではそんな少年少女たちの立ち直りを図るために、さまざまな授業様式を取り入れて実践している。

 その一つがキャリア教育推進プログラム「夢授業」。スポーツ選手をはじめとした著名人が教壇に立ち、夢や目標を持つ大切さを伝える。「目の色が変わります。輝くというか。何物にも代え難い時間だと思います」と柴田教諭。昨年12月には第1弾として、7人制ラグビー日本代表の藤田慶和(パナソニック)の夢授業が実現した。

 横田氏は鹿児島実から13年度ドラフト2位で阪神に入団。俊足と長打を武器に金本政権1年目の16年に開幕スタメンを勝ち取り、同指揮官が推し進めた「超変革」の申し子として台頭した。だが、翌17年2月のキャンプ中に脳腫瘍を発症。半年間の入院加療で寛解に至ったが、19年に現役引退を決意した。

 自身最終戦となった9月26日のウエスタン・ソフトバンク戦(鳴尾浜)では、1096日ぶりの公式戦出場で中堅から奇跡のバックホームを披露。引退セレモニーで「神様は見てくれていると思いました」と話し、ファンの涙を誘った。

 オファーを受けた横田氏は「ぜひやらせてください。力になりたいと思っています」と受諾する意向を示し、今年5月以降の実現に向けて既に動き出している。厳しいプロ野球の世界で戦った経験、脳腫瘍という困難と闘った経験。心が折れそうになっても「もう一度グラウンドに立つ」という目標を持ち続け、乗り越えた経験を子供たちに伝える。

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