山本、阪神内野陣に新風吹かす 巨人から金銭トレード「伝統ある球団でプレー楽しみ」

 巨人・山本泰寛内野手(27)が金銭トレードで阪神に移籍することが正式に決まり、30日に両球団から発表された。山本は堅実な守備を武器に阪神で固定できていない二塁、遊撃のレギュラー争いに参戦する。今季2年連続12球団ワーストの85失策を記録した矢野阪神の救世主となれるか-。

 宿敵巨人から移籍する山本が阪神で求められる役割は明確だ。糸原を筆頭に、し烈な競争が繰り広げられている二塁、また鳥谷の後継者がなかなか定まらない遊撃。今季2年連続12球団ワースト85失策を犯した守備力改善へ、新風を吹かせる存在として期待される。

 山本は巨人広報を通じて「来年からも伝統ある球団でプレーできることを楽しみにしていますし、ジャイアンツで学んだことをさらにレベルアップさせ、タイガースに貢献できるよう精いっぱい頑張ります」と誓い、新天地に思いをはせた。

 昨季は自己最多の92試合に出場。二塁、三塁、遊撃と堅実な守備で内野陣をもり立て、リーグ優勝に貢献した。今季はファーム暮らしに終始したが、2軍戦61試合に出場して打率・282、3本塁打、32打点。課題の打撃で成長の一端を見せ、11月29日までは「みやざきフェニックス・リーグ」に参戦していた。

 昨年12月にMBSの辻沙穂里アナウンサー(現在産休中)と結婚。来季は青柳、高山らと同じ大卒6年目を迎え、責任と覚悟を胸に甲子園に立つ。「多くのファン、大観衆の中でプレーできたことを誇りに思っています」。巨人軍で得た経験を糧に、矢野タイガースの日本一に貢献する。

 ◆山本 泰寛(やまもと・やすひろ)1993年10月10日生まれ、27歳。東京都出身。176センチ、76キロ。右投げ右打ち。内野手。慶応高から慶大を経て、2015年度ドラフト5位で巨人入団。プロ1年目の16年5月1日・ヤクルト戦(神宮)で初出場(代打)。今季は1軍出場なし。妻は毎日放送アナウンサーの辻沙穂里。

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