阪神・能見「何とかお見せしたいなと」最後は美しいワインドアップから三振締め

 最後を締めた能見(右)は笑顔を見せる(撮影・北村雅宏)
阪神・岩貞祐太(左)と抱き合う阪神・能見篤史=甲子園(撮影・北村雅宏)
 甲子園のファンに深々と頭を下げる能見(撮影・飯室逸平)
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 「阪神1-0DeNA」(11日、甲子園球場)

 今季限りでの退団を表明している阪神・能見篤史投手が今季最終戦の九回に登板した。3人で締め、プロ2度目のセーブを記録した。試合後には戦力構想外選手には異例ともいえる“セレモニー”が甲子園で行われた。

 試合を終えた能見は「16年っていう本当にお世話になった球団で、本当に感謝しかないところでの最後のマウンドということで。なんか、楽しめたというか、半分ドキドキしながら、まさか1-0で回ってくると思ってなかったので、その両方を兼ね備えて投げてましたね」と振り返った。

 「もともと先発でやらせてもらってたから。封印してたから、そこは何とかお見せしたいなと」と代名詞ともいえる美しいワインドアップモーションを解放し、最速149キロの直球を主体に12球。試合後、自主トレ仲間の梅野や岩貞は涙を浮かべた。「いやー大山まで泣いてるとは思わなかった。梅野もマウンド来た時から泣いてたんで」と明かす。

 さらには戦力構想外の選手には異例ともいえるグラウンド1周もファンやチームメートに促されるように行った。「退団という形なのにそうやっていい雰囲気で場所をつくってくれたのでありがたかった」と感謝する。「苦しい時の方が多いんですけど、それでも16年間できたというのはなかなか想像してなかったですし、その中でもファンの方の力であったりとかは非常に力になったというのはあった。16年間でいろんなキャッチャーに受けてもらったんで、それはなかなかできないことだなと思って。長くしないといろんなキャッチャーに受けてもらえない。一番の財産かなと」と阪神での16年間を振り返った。

 最後は148キロのストレートでの空振り三振。現役続行を希望する。「見ての通り元気なので。まだまだもう少し納得いくところまでやりたい」。ウイニングボールは勝利投手の岩貞に渡した。「サダ(岩貞)が7勝目なので、ちゃんと渡そうと思ったら、一回拒否られたので。僕のためにとってとっておいてください、という感じだったので」と説明。渡すことができたのか確認されると「はい。僕の意志とともに」と答えた。

 そして「引退じゃないんだから」と口にして、阪神選手として最後の取材を終えた。

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