阪神、即戦力重視のドラフト 矢野監督勝負の3年目へ優勝狙う意志が見えた
「プロ野球ドラフト会議」(26日、都内ホテル)
明確な方針が見えたドラフトだった。阪神は昨年、支配下6人中5人で高校生を指名。一転して今年は支配下8人中7人を大学生、社会人、独立リーグから指名した。
谷本球団本部長は「今年は即戦力重視の中で、1軍で活躍できるであろうという即戦力の投手を獲れた。内野手、捕手も非常に大事なポジション。そこもほぼ想定通りに獲れた」。即戦力投手として伊藤、佐藤蓮、村上を指名。大学トップレベルの捕手・栄枝は梅野を脅かす力を持ち、中野は二遊間争いを激化させられる存在だ。
矢野監督にとっては、来季が3年契約の3年目。勝負をかけるシーズンを前に、優勝を狙いに行く意志が見える指名でもあった。指揮官はドラフトを振り返り、「競争をより高められる」とチーム力の底上げに向けて手応えをつかんだ。
ただ、4人の野手は捕手の栄枝を除いて3人が「右投げ左打ち」。補強ポイントである右の大砲は獲得できなかった。井上の育成に注力するとともに、来年以降の課題として残った。(デイリースポーツ・阪神キャップ・西岡 誠)