岡田彰布氏 近大・佐藤は1年生の時から打席の雰囲気があった

 「プロ野球ドラフト会議」(26日、都内ホテル)

 阪神元監督でデイリースポーツ評論家の岡田彰布氏(62)が、球界の話題を深掘りする「岡田辞典」-。268回目のテーマはドラフト会議。虎の大卒野手では1979年度に自身が6球団競合で入団して以来、4球団競合で交渉権を獲得した近大・佐藤の魅力について語った。くしくも4年前に近大-早大のオープン戦で佐藤と早川の姿を見ていたという岡田氏。大学No.1スラッガーの魅力に触れつつ、阪神の今ドラフトを分析した。

  ◇  ◇

 ドラフトを見とったんやけど、阪神は近大・佐藤を抽選で引き当てたことが非常に大きいと思うよ。佐藤に4球団、早川に4球団の指名が集まった中で、バッターのNo.1を獲得できたわけやから。ドラフトは抽選で当たると、2位以降もイメージ通りに指名することができるんよな。

 自分もドラフトの時は6球団競合やったけど、小さいころから阪神に縁があって、希望通りに入団できたんよな。佐藤もタイガースジュニアでプレーした経験があって、地元の仁川学院出身やから。何かそういう不思議な縁というのは、あるんかなと思うよ。

 佐藤に関しては、彼が1年生で入ってきた時に母校・早大とのオープン戦を見に行ったことがあるんよ。背番号が確か60番台で、すごく目についた選手やった。「あれ何年生?」って聞いたら「1年生です」って言うからビックリしたんよな。

 その時から打席に立った中での雰囲気というのはあったし、いいスイングをしていた。だから「すぐ1年生から使った方がいいんちゃうか?」という話をしとったんよな。その時に早大で投げていたのは、入学したばかりの早川。その2人が4年後に投打の目玉として、ともにドラフト1位で指名されるというのはすごいことやなと思うよ。

 実際にまだ入団前やし、どんなバッターに成長したかというのは実際にキャンプやゲームを見てみないと分からんけど…映像を見る限りでは、逆方向にも長打を打てるというのは大きいと思うんよ。

 甲子園はやっぱりあれだけの浜風が吹くわけやから、なかなか引っ張ってのホームランというのは左バッターにとっては厳しい。逆に浜風を利用してレフト方向に長打を打てる技術があれば、数字も伸びていくんちゃうかな。

 ドラフト全体を見れば、2位以下でも即戦力の投手をしっかり獲得することができたし、全体的に見ても良かったと思うよ。強いて言えば、右打ちの外野手を指名できればよかったんやけどな…。レギュラー候補を見ても、左打者の方が多い。そこで右が欲しいというのはあるんやけど、何より地元のスター選手になりえる素材を獲得できたことは、大きいよ。

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