阪神・近本 出塁率・346!ミート力大幅向上で打率3割も射程圏

 1回、右前へ安打を放つ近本
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 「阪神3-5DeNA」(10日、甲子園球場)

 阪神はDeNAに逆転負けを喫したが、1番打者として輝きを放っているのが近本光司外野手(25)だ。初回に右前打を放って先制のホームを踏むと、連続四球でチャンスメーク。今季の出塁率は・346へと上昇し、打率3割も射程圏に捉えた中、本紙トラ番の井上記者がその要因を背番号5の言葉を交えて分析した。

 与えられた役割に応える。1番打者に求められているのは、どんな形でも塁に出ることだ。虎の切り込み隊長を担う近本。勝利に導くことはできなかったが、この日は先頭打者として先制点をお膳立てするなど、3出塁で攻撃の起点となった。

 まずは初回。DeNA先発の浜口が投じた1ボールからの2球目、ファーストストライクとなる高めの直球を右前に運んだ。続く、北條の三ゴロを相手が失策して二塁に進塁。3番・糸井の中前適時打で、一気に先制のホームを駆け抜けた。

 今季は、ここまで83試合に1番打者として出場。ただ、どこを任されようが、やることは変わらないという。「打順に関係なく、しっかりその時の場面に応じて仕事ができるかだと思う」。期待されていること、求められていることは何なのか-。きちんと整理した上で、打席に立つ。

 第2打席、第3打席と連続で四球を選びチャンスメーク。六回先頭では追い込まれて遊ゴロに倒れたものの、リクエストでセーフの判定が覆る間一髪のタイミングだった。

 今シーズンは、開幕から2番の打順に適応できず、低迷した。それでも1番に定着してからは打率・293と上昇させ、出塁率・346と合わせて昨季の数字を上回っている。“2年目のジンクス”を吹き飛ばしてきた中、特筆すべきはミート力の向上だ。

 今季、ファーストストライクを仕留めた打率は・385で、中でも1ボールからは・543のハイアベレージになっている。さらに、三振数は昨季終了時が110個だったのに対し、現時点で52個と大幅に減少。甘い球を仕留め、昨季までバットが空を斬っていたボールを捉えていることで、出塁のチャンスも広がっている。

 以前、「四球を増やしにいくというのは、消極的な考えだと思ってる。しっかり打ちにいってボール球を振らないっていう考えの方がいいと思う」と語っていた近本。盗塁王だけでなく、初の打率3割も射程圏内に捉えた残り25試合。どん欲に上のレベルを追い求めていく。

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