阪神「混乱の収拾を願って…」球団社長辞任で問われる選手の自覚

 今季の阪神はまだ26試合を残し、わずかに優勝の可能性も残す。シーズン中の辞任発表は、チームに影響を及ぼすリスクも孕(はら)む。揚塩健司社長は、それでも発表へ踏み切った。

 決断に至った最大の要因は、球団内で2度も新型コロナウイルスが感染したこと。ただ、12月1日付け人事まで職務を全うするにも関わらず、なぜこの時期に発表したのか。

 会見では「混乱の収拾を願ってということが1つ。それからこのタイミングで発表させていただき、選手の1日も早い実戦復帰に対しても、ご理解を賜りたいと考えました」と説明。選手の“盾”となる思いが透けて見えた。

 8日からは離脱していた岩崎、福留ら6選手が2軍に合流している。9月末に内規を破って会食した感染者ら11人は今後、世間の目にさらされることになる。

 揚塩社長は会見で11人にレポート提出を課し、全員との個別面談が終了する10日以降に処分を下すことも明らかにした。さらに自身も責任を取ることで、世間の批判を一身に受け止め、選手を守ろうとした。

 球団は3、9月の2度にわたって、新型コロナウイルスの感染者を出した。その管理体制は問われるべきだ。揚塩社長の責任も重い。ただ、問題の「当事者」は選手であることは変わらない。

 球団は選手の自覚を信じて、遠征先で月1度、条件付きの外食を許可していた。その信頼に背いた行動が、球団トップの辞任にまで発展した事実をどう受け止めるのか。選手は社会人、野球人として、今まで以上に自覚が問われることになる。

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