阪神・サンズ豪快3ラン 日曜日も打つで!得点圏打率・488

 1回、先制3ランを放つサンズ(撮影・田中太一)
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 「広島3-5阪神」(30日、マツダスタジアム)

 大好物のチャンスを目の前にして逃す男ではない。両手に残る心地良い感触がスタンドインを確信させた。一塁へゆっくりと走りだしたサンズ。白球はまだ明るさの残る広島の空に美しい放物線を描き、左中間席へ飛び込んだ。来日初となる先制弾で、4番の姿を見せつけた。

 「近本と糸井さんが出塁してくれたから。なんとかホームまでかえしたいと思っていたよ。真っすぐを仕留めることができてよかったね」

 華麗な先制パンチが決まったのは初回だ。近本の内野安打と糸井の四球で1死一、二塁の好機。広島先発の遠藤がフルカウントから投じた6球目、高めに浮いた143キロ直球をフルスイング。打球は長い滞空時間を経て、左中間席に到達した。

 主砲が開始早々、右腕に食らわした痛烈な一撃。堂々と胸を張って、ダイヤモンドを一周し、ベンチ前では決めポーズの「ハッピーハンズ」で仲間と喜びを分かち合った。

 27日の中日戦(甲子園)以来、3試合ぶりのアーチ。好機では驚異的な勝負強さを発揮している。引き続き得点圏打率はリーグトップの・488。「自分に言い聞かせるんだよ。『ピンチなのは自分ではない。投手の方が追い込まれている』とね」と語っていた打席での心構え。冷静に相手と向き合う姿勢が、圧倒的な数字を生み出している。

 得点圏の走者をかえす職人。延長十回2死二塁で迎えた第5打席は勝負を避けられた。3ボールとなったところで申告敬遠。続く、大山の右越え2点三塁打では一塁から激走し、ダメ押しとなる5点目のホームを踏んだ。

 圧倒的な存在感を残している主砲。かかる期待は大きいが、完璧に応えている。日に日にサンズの頼もしさは増すばかりだ。

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