阪神・矢野監督 近本の代打は「動きが必要と思った」攻めの采配で逆転勝利
「阪神6-4ヤクルト」(16日、甲子園球場)
阪神の矢野燿大監督は試合後、今季初となった近本の途中交代に「(チームとして)動きを入れていくことが必要かなと思った」と説明した。
振り返ったのは五回、1死走者なしの場面。近本に打順が回ったところで矢野監督は代打・陽川を打席に送った。近本に代打が送られるのは今季初めて。昨季も6月30日の中日戦(ナゴヤドーム)で代打・原口が送られた一度だけだった。
矢野監督は開幕前から、「2番・近本」をキーマンに掲げていた。打撃不振で出遅れた後も、打順を変更して「1番」で起用するなど、ここまで代打を送られる場面はなかった。
この日も「1番・中堅」でスタメン出場。初回の第1打席は投ゴロ、2死満塁のチャンスで回ってきた二回の第2打席では、ヤクルト先発・高橋のワンバウンドとなるスライダーに手を出して空振り三振に倒れ、打率は・175にまで落ちていた。指揮官が続ける。
「俺の中では、そのままだと試合の流れが変わらない。動かない。チカを使った上で、チカがヒットを打つ可能性はあったし、何が正解かっていうのは分からないけど。俺の中の判断で。チームを動かせてもらっている以上、何か変化をもたらす」
続く七回の守備からは、福留が2014年シーズン以来、6年ぶりに中堅を守るなど、指揮官の攻めの采配で逆転勝利を手にした。