阪神外国人列伝 1964年“王キラー”バーンサイド 多彩な変化球で一本足打法を崩す

 阪神は2020年、球団史上最多となる外国人選手8人体制でV奪回に挑む。球団創設85周年のメモリアルイヤー。かつてタテジマのユニホームに袖を通した助っ人を年度別で振り返る。1964年は“王キラー”バーンサイドとベルトイアが加入した。

 バーンサイドはワシントン・セネタースから入団。チーム待望の左腕だった。デイリースポーツは「優勝態勢85勝の青写真完成」と報じている。腕が遅れて出てくる変則モーションでスライダーとスクリューを操り、牛丼が大好物だった。

 シーズンでは巨人戦中心にまわった。3月24日、後楽園での巨人戦に初登板。長嶋に本塁打を浴びたが勝利投手となった。この年、チームは巨人に13勝15敗と負け越したが、バーンサイドは3勝(2敗)をマーク。来日1年目は29試合に登板、5勝8敗、防御率3・36の成績を残し、リーグ優勝に貢献した。

 南海との日本シリーズでは2勝2敗で迎えた第5戦に先発、6回途中3失点で勝利投手となった。本紙は「立ち上がりから順調。そんなときはいつも仏頂ヅラだ」と描写した。

 バーンサイドは王貞治と相性が良く多彩な変化球で一本足打法のタイミングを崩した。対戦成績は50打席で37打数6安打。王と50打席以上対戦した投手は72人いるが、本塁打0に封じたのはバーンサイドと、平岡(広島)、北川(国鉄)の3人だけだった。

 ベルトイアは来日するまで、高校で歴史の教師をしていた。来日時には「すぐにプレーはできないだろうが、開幕までに体調を取り戻す自信はある」と語った。だが、20試合の出場で打率・175、1本塁打、2打点。この年限りで帰国した。

 64年は80勝56敗4分けで2年ぶりのリーグ優勝。南海との日本シリーズでは3勝4敗で敗れた。

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