阪神・矢野監督「挑戦できる」開幕延期をプラスに!攻守に精彩欠き敗戦もナイン鼓舞
「練習試合、ヤクルト7-2阪神」(20日、神宮球場)
快晴で温暖な神宮は、最高の野球日和だった。だが、満員だったはずのスタンドは空席。グラウンドには選手のかけ声や、打球音が響き渡った。阪神は、本来なら開幕だったヤクルト戦に精彩を欠いて敗戦。矢野監督のトーンも上がらなかった。
「目標もすごく定めにくいしね。いつ始まるかというのも見えないんでね。難しいところがあるけど…」
打線は5安打に終わり、そのうち3安打は福留が放った。守備では糸井が初回2死で右前打を“トンネル”し、九回は原口が2つパスボールを犯した。投手陣も谷川以外は不安定な内容だった。
選手は目の前のプレーに集中している。ただ、身が入らないのは無理もない。新型コロナウイルス感染拡大で、開幕日は未定。今後も無観客の練習試合が続き、チームの目的の一つである「ファンを喜ばせる」こともできない。集中力を維持する方が難しい状況だ。
それでも矢野監督は先頭に立ち、選手を鼓舞し続ける。「どこで(シーズンが)始まってもいいような形で準備していくのが大事。イレギュラーな形にはなるけど、挑戦できるところは逆にたくさんあると思う」。一日も早く開幕が決まることを信じ、有り余った時間を有効活用していく。