慣れ親しんだ地で、開幕１軍入りをグッと引き寄せる。阪神の谷川昌希投手（２７）が２８日、甲子園での全体練習に参加し、登板する２９日のソフトバンク戦（ペイペイ）へ向けて調整した。福岡出身で、プロ入り後初の凱旋登板。コロナウイルス余波で家族に勇姿を見せられないが、生き残りへ全力投球する。

　ここまで絶好調だ。春季キャンプでは練習試合４試合で４回無失点と好投を続け、猛アピールに成功。次は３年連続日本一の鷹打線を相手に成長が試される。「楽しみです。強い相手に投げるので、自分の力量を試す機会になる。しっかり自分のボールを投げたい」と持てる力を全て出し切る考えを示した。

　万全の状態に加え、地元の声援も力に変える予定だったが、くしくも無観客試合になった。「家族も嫁も向こうにいるので、残念がっていました。僕はアドレナリンを大事にしているので、心配です。でも、試合になると出ると思うので心配していない」。今回は見せられない躍動する姿を、シーズンで存分に届ける。