矢野監督、西の72日ぶり勝利に感慨「キッカケの試合になれば」
「阪神5-2ヤクルト」(21日、甲子園球場)
阪神は先発の西が7回4安打2失点の粘投で、5月10日の中日戦(甲子園)以来72日ぶり4勝目を手にした。投げてはもちろん、打撃でも五回に近本の3ランにつながる安打を放ち活躍した西を矢野燿大監督は、「西が本当にあきらめない気持ちをしっかり出してくれたおかげだと思います」と絶賛した。
西は四回、バレンティンにソロ本塁打を浴び先制点を許した。五回には近本の3ランで勝ち越したが、六回に一塁・マルテの野選で1点を失った。この際、ベースカバーに向かった西は足を痛めて倒れ込んだが、治療を受けながら続く七回も無失点で切り抜けた。7回2失点のハイクオリティースタートだった。
八回には代打・鳥谷の中前打から、マルテが押し出し四球、高山は押し出し死球でリードを広げた。八回をジョンソン、九回をドリスとつなぎ、逃げ切り勝利。ドリスは19セーブ目を挙げた。
西の投打での姿勢について、矢野監督は「西の投げてる姿はもちろん打席でも気持ち出してくれて、結果的につないでくれて、野球って2死から、8、9番がつないで、向こうからしたら、勝ち投手の権利を取れるかなというところで流れが変わることはよくあるので…西が本当にあきらめない気持ちをしっかり出してくれたおかげだと思います」と賛辞を送った。
“好投”や“勝利に貢献”だけではなく、勝ち星がしっかりとついたことを「貢献度はもちろんあるけど、数字がつかないと、どうしても本当に乗っていくというか、そういうモノにはなかなかつながりにくい部分もある。ある意味、押し殺しながら、西はよくやってくれている。打者もみんな打とうと思っている。なかなか結果につながらなくてね」とかみしめた。
その上で「この1勝がさっきのチームもそうだし、西にとっても、この1勝がこれからの試合につながったなという試合にしていけるように。打者ももっともっと打ってもらいたい。西も西らしい投球をしてもらいたい。キッカケの試合になればいいなと思います」と今後につながることを期待した。