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原口、球宴選出「全力で恩返し」 がん手術から半年「想像すらしてなかった」夢舞台

 「マイナビオールスターゲーム2019」(第1戦=12日・東京ドーム、第2戦=13日・甲子園)に出場するセ、パ各リーグの「最後の一人」を決めるプラスワン投票の結果が9日に発表され、阪神の原口文仁捕手(27)が選出された。大腸がん手術から復帰後の活躍が共感を呼び、3年ぶり2度目の夢舞台出場。ファンに恩返しの全力プレーを誓った。

 数奇な運命に導かれるように、原口が晴れ舞台に立つ権利を得た。「プラスワン」投票で、29人目の滑り込み選出。大腸がんを公表し、手術して半年。「想像すらしてなかった」と率直な思いを語る。3年ぶり2度目の出場。笑顔、元気を届ける使命を背負い、2日間の祭典に向かう。

 「たくさんの方に票を入れてもらい、感謝の気持ちでいっぱいです。半年前を考えたら、誰も想像できなかったこと。全力で、思い切って野球をする姿を見てもらいたいです」

 リハビリ期間を経て、6月4日のロッテ戦(ZOZOマリン)で1軍に復帰した。同戦の九回、左翼フェンス直撃の適時二塁打を放つと、9日の日本ハム戦(甲子園)では九回、中前に劇的サヨナラ打。過去に例のない闘いに打ち勝ち、結果を出した姿は、多くの人の感動を呼んだ。

 場所は東京ドームと甲子園。埼玉県大里郡寄居町出身の原口にとって、少年時代の記憶が残る原点の地だ。「父親に手を引っ張ってもらって、連れて行ってもらった思い出の球場。あの頃、夢にも思っていなかった現実がある」。野球の神様が届けたプレゼントだろうか。第2戦はホームグラウンド。夢舞台が原口を歓迎している。

 3年前の球宴では左翼フェンス直撃の適時二塁打を放った。矢野監督は期待を込めてエールを送る。「ホームランを狙っていけばいい。特別な場所。楽しみにしている」。当の本人は、思わぬゲキに苦笑いだが「なかなか狙っても打てない。偶然を期待したい」と、控え目なアーチ予告?で会見場を沸かせた。

 1点を追った9日の巨人戦。九回2死一塁から代打で出場し、空振り三振に倒れた。一打同点の好機。試合後は、1-1からファウルにした3球目を悔やんだ。「甘い球だったのにミスショットしてしまった。それが一番です」。それでも切り札は1人しかいない。前だけを向き、次戦での活躍を思い描く。

 あの日、スタンドから憧れを抱いた男が、夢を与える使命を持つプロ選手になった。プロ野球ファン、少年少女、病気と闘う人々。届けたい思いがある。「3回、自分のスイングができるくらい、しっかりと振ってきたい。楽しんで、思い切りやりたいです」。不屈の男が奏でる快音が、多くの人の希望になる。

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