大山 4番が決めた!今季2度目の4連勝 今季最多の貯金4

 7回、今永(右)から勝ち越しとなる適時打を放ち、一塁へ駆ける大山
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 「DeNA2-3阪神」(24日、横浜スタジアム)

 これぞ、4番の一打や!!阪神の大山悠輔内野手(24)が、同点の七回に決勝の左翼線適時二塁打を放ち、チームに4連勝を呼び込んだ。今季12度目の逆転勝ちでDeNA戦は7連勝。貯金を今季最多の「4」に増やし、2位・巨人とのゲーム差は0・5に縮まった。無死三塁から上本、糸井が倒れた中、仲間のミスを挽回し、重苦しい空気を振り払う一打。難敵・今永を攻略した勢いそのままに、きょうは5連勝を狙うで!

 二塁ベース上の大山が、仲間に右拳を向けた。呼応するように西が飛び出し、興奮した北條、江越がグラウンドに転げ落ちる。お祭り騒ぎの三塁ベンチ。ムードは最高潮だ。「切れるな」-。祈りを込めた白球が勝敗を分けた。4番が決めた。チームトップタイとなる5度目の決勝打だ。

 2点差を追いつき、迎えたラッキー7。先頭の近本が右翼線を破り、無死三塁の好機を作った。だが上本、糸井が倒れ2死三塁。大山が静かに打席に入った。「追い込まれて打てる投手じゃない。思い切って行きました」。初球、積極的なフルスイングが奏功した。

 内角低めのカットボールを狙った。迷わず振り抜いた白球が左翼線に飛ぶ。切れるか、切れるな-。ラインの数センチ右で跳ねた。「うれしかった」。四回の左前打を合わせ、相手エース・今永との対戦成績は13打数7安打。打率・538のキラーぶりでKOした。

 「ああいうところで打たないと、チームの信頼は得られない。あの1本を大切にしたい」

 開幕から48試合。矢野監督は不動の4番として起用を続けた。4月中旬のことだ。打率2割台前半に沈む大山に、清水ヘッドコーチが問い掛けた。「方法を変えてみるのも一つじゃないか」。素振りや、試合後の映像を繰り返し見るなど、努力の姿は伝わっていた。求めたのは結果以上に姿、振る舞いだった。

 「4番なら練習量で誰にも突っ込まれるな。誰にも文句を言わせるな」。指揮官の思いを代弁する参謀は、あえて厳しい言葉を投げ掛けた。必要なのは絶対的、揺るぎない存在。成長を示す1本に「あれだけ批判、非難を浴びた選手がね。うれしいよ。今のまま、本当の4番になってほしい」と目尻を下げた。

 リーグトップとなる12度目の逆転勝利。接戦を制した4連勝で、貯金を今季最多の4とした。DeNAにはこれで7連勝。殊勲の4番はチームの総意を代弁した。「あの1点は全員で奪った1点だと思います!!」。チームを語る表情は、どこか誇らしい。まだ、終わらない。4番のバットで連勝街道を突き進む。

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