糸原 新主将初タイムリー4試合連続2点以下なら24年ぶり不名誉記録…意地で阻止
「巨人9-3阪神」(2日、東京ドーム)
負の記録を阻止する一打は、新主将のバットから生まれた。序盤に喫した大量ビハインドの展開にも、諦めないチームの思いを体現した今季初適時打。糸原が一矢を報いた。「(打席)内容はいいと思います」。好感触を手に残したまま、次戦に目を向けた。
「点差はありましたけど、いい形で打つことができました」。振り返ったのは8点差で迎えた六回だ。近本の右中間を破る三塁打から、福留の一、二塁間を破る適時打で完封負けを阻止。さらに2死一、二塁で打席が巡った。2-2から5球目。内角低めの140キロをフルスイングした。
ライナー性の打球が右翼方向に伸びる。右翼手・陽岱鋼が足を滑らせ、転倒する間に糸原も一気に三塁へ。懸命な走塁でもナインを鼓舞した。「みんな諦めていないので。なんとか打てたのはよかったです」。四回は鋭い打球を投手・山口に好捕され、八回は1死一塁から四球を選んだ。
開幕3連戦は2点、1点、1点。4試合連続で2点以下なら1995年に次いで、24年ぶりに不名誉な記録に並ぶ危険もあった。打線を活気付ける意味でも、糸原の一振りが次戦に好影響を生む。「また、あした頑張ります」。3連敗は是が非でも避けたい。チームの窮地を救うべく、主将は雪辱を強く誓った。